幼少期編



おまけ(ほぼ会話文)


もとの世界へと戻って来たナマエは、目を開けるとすぐに周りを見渡し、傍に立っていたロボ三郎に向き直ると、肩をグルグル回しながらロボ三郎に訪ねた。


「おい三郎」
「御意?」
「御意?じゃねーよ。こっちの言いたいことは既に分かっているんだろ?源外のじじいは何処だ」
「……御意?」
「そんなかわいい子だけが許される仕草で首を傾げてんじゃねぇよ。つーか、なんで意識失うのにさぁ、こっちの私もタンコブができているのでしょうかね?もうコレ完全にこっちでの私にも何かしただろうがぁぁ!!」
「御意!」
「なんだその清々しい御意は!!ぜってぇ殴るからな!お前は出来るロボだろう?じじいどこ行った!」
「御意」
「あ、コラ三郎。絶対に言うなと言っただろうが!このポンコツが!!」
「見つけたぞ源外のじじいが!何が言うなじゃボケ!!お前のその防御のなくなった頭を私に差し出せやゴラァァ!!!!」
「バカ野郎!無くなってなんかいない。まだまだ生えてくるんじゃ。今は休憩中だ」
「生えるかボケェェ!てっぺんの大事なものは一度なくなると永遠の別れになるんだよ。それよりもだ!このタンコブどうしてくれるんですかぁ!」
「それはアレだ」
「どれだよ」
「さ、三郎がだな」
「な訳あるかぁ!!お前の横に落ちていた鉄板がめっちゃ凹んでいるじゃん!これアレだからね。打ち所によったらここに帰るどころか、天に向かっちゃうところだからね」
「うまい。三郎座布団を」
「いらねぇよ!三郎じじいを今すぐ殴れ」
「御意」
「おい三郎、なぜ裏切った!」
「先に居裏切ったのはじじいだろうが、ポンコツとか言っただろうが」


相も変わらず騒がしい日常に戻ったナマエは日が暮れるまでギャイギャイ騒いでいた。
一発どころか五発ほどお見舞いできたナマエは、帰るわと作業場から出て行こうとしたが、源外がナマエの名前を呼ぶと足を止め、軽く振り返った。


「ところでナマエ」
「何さ」
「どうじゃった?」
「何が?」
「お前の見た世界は」
「そうだね」


この一週間を振り返っているのか、前を向いたナマエの表情は源外には分からなかったが、穏やかな声色で、まぁ、アレだ。悪くなかったよとだけ言うと今度こそ出て行った。


「さて、三郎。次を作るぞ」
「御意」



END_


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