夏といえば5



−プール−


「うはー、気持ちいいな!」
「ねぇねぇ、ウォータースライダーやろうよ。面白そうだ!」
「僕は流れるプールでいいかな」
「俺は行くぞ!ほら、兵助も行くぞ」
「ちょ、八左ヱ門!分かったから、引っ張るな」
「私は雷蔵と一緒に」
「ちょっと君たち、何故私も来なければならなかったのですか?」
「まぁまぁ。せっかくチケットもらったんだから」
「暑いのに、炎天下とかありえませんよって、何ですか?」

もう限界という顔で非難すれば、集まっているが名前と絡むことはない視線。

「今日はちゃんと水着だ」
「しかも、ビキニだし」
「うん。OKだと思うよ」
「何に対してのOKですか、何に対しての」
「そりゃ、ね?」
「あぁ。男のロマンに対してだ」
「まだその話題を引きずっていたのですか」

荷物版しているので、さっさとどっかに遊びに行ってくださいと言って、5人を追い出すと、キョロキョロお周りを見て、ある一点で名前の視線は止まった。


数十分後

「あれ、名前は?」
「荷物ごとないね」
「兵助の顔色悪くないか?」
「だって、勘ちゃんと八左ヱ門が何度も何度も何度も何度もウォータースライダーへと繰り出すのだ。休みたいという俺を巻き込んで」
「そっか。頑張ったな。で、兵助と勘右衛門とハチの後ろの彼女たちは?」
「勝手についてきちゃうんだよね」
「「追い払いなよ/払えよ」」
「「「やっぱり?」」」

女子解散・・・・・

「あ、名前ちゃん見つけたよ」
「どこだって・・・・・何だあれ」
「どうかし、た・・・・・って、名前」
「いらっしゃいませー」
「何をしている」
「バイトです」
「テンション低いよ」
「暑いので上がりませんでした」

《ねぇちゃん。こっちビール2つ!》

「へい!では、あと1時間ほどなので遊んでいて下さい。荷物は無料で鍵付きロッカーをいただきましたので、こちらがその鍵です。では」
「名前さ、プールに入りもせずに何しに来たんだよ?」
「せっかく来たのにもったいないよ名前ちゃん」
「そうだよ。アレ面白いし、行こうよ」
「暑くてもテンション上がるぜ?」
「勘ちゃん、八左ヱ門。アレだけ滑って、まだ行く気?俺飽きたよ」
「男のロマンの延長線上なので許してください」
「どこが?」
「水着にTシャツ」
「確かに、そこまでは男のロマンだ。だが、サンバイザーにビールサーバーはいらないからな!」
「オプションです」
「「オプションかぁ」」
「「「不必要だ!!」」」



(END)
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