その日みんなは
僕の元へ来るはずだった。

僕の入院しているこの病院へ。
いつも通り、何かしらのプレゼントをもって。

でも来なかった。誰一人として。
2日たっても、3日たっても。


この部屋に誰にも訪れなくなってから
一週間ほど経ったある日、先生がやって来た。


史上最悪のプレゼントとともに。


"立海テニス部が今回のBRに選ばれた"

B…R……だと?  テニス部が?


"今回は優勝者がでなかったそうだ。"


優勝者がでなかったということが、
何を意味するのかを理解するのに、
そう時間はかからなかった。


テニス部の人たちはみんな優しく、
人柄もよく、時にキツイ部分もあるけれど、
人を殺めるなんてことは
絶対にできない人達だった。

だからきっとみんな何もせず、
一緒に死ぬことにしたんだろう…。


悔しい……
僕はその異常な箱庭の外にいたのに、
助けてやれなかった。
気付いてやれなかった。

色紙にかかれた
励ましの言葉に目をやる。


ー早く治せよ!
待ってるからな。ー




終焉の後



僕を待ってくれている人は
もう……いない。



第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -