嘘は嫌い。
人を騙すものだから。
でもな、つかなきゃ
いけない嘘もあるんだな。
今残っているのは
俺とあと二人だった。
でもその内の一人…桃城は、
俺の目の前で自殺してしまった。
怖かったんだよな、つらかったんだな。
でも、その逃げ方は
一番やってはいけないことだと思う...
気付くと残りの一人もここへ来ていて...
大きく目を見開いて、俺を見ていた。
「海堂、お前が...やったの、か...?」
違う。と言おうと思った。
でも、結果的には
どちらかが死なないといけないわけで。
もし、俺が今、違うと言えば
乾先輩…
あなたは俺を生かすために死ぬのだろう。
またあの光景を見るのはイヤだ。
それに俺は先輩に生きて欲しい。
だから、
「そうっスよ、俺がヤりました。」
嘘
私が貴方についた最初で最後の嘘。