"のるか、のらないか"と
"死ぬか、生きるか"が
イコールで結ばれるこの状況で、
今までのらずに残ってこれた俺達は
かなりの悪運の持ち主なのだろう。
でももそれを突き通すのは難しい。
ー《残り4人です。》ー
ずっと聞いて聞かぬフリしていた放送。
フリもそろそろ限界か…。
分かれ道に立ったときお前はつぶやいた。
「君と出会えてよかった」
「…俺もだ。」
口に出さずとも伝わってくるお前の覚悟。
「…じゃあね、手塚。」
「あぁ……。」
お前は右、俺は左へと歩きだす。
さよなら。正気の俺達。
次会う時はきっとお前は敵。
別れ
狂気と化したこの箱庭で
生き残れるのはたった一人。