毎日恒例電話
私の一つ下の素敵で
カッコよくて完璧な彼氏の跡部景吾くんは、
氷帝のテニス部の部長かつ、生徒会長さん。
高慢で、人を見下したような
物言いをしているけど、本当は優しくて、すごく努力家。
そんなところに惹かれたの。
年下なんてありえない、と思ってたけど。
あんまり恋に落ちるのに歳なんて関係ないもんだね。
でもなー、実際は私が年下みたいな状況...。
いっつもバカにされるのよねー...。
私ばっかり不安になるし。
私が卒業するときなんてびーびー泣いちゃったし...。
でも、どんなに忙しくても
景吾は毎日、電話してくれるから
私は横に景吾がいなくてと頑張れるの。
ほら、今日もそろそろ景吾のラブコールの時間。
〜・。♪*+o
あ、景吾だ!!
深呼吸して...、うん、よし!でるよ。
『......もしもし』
《...出るの、ぉせーよ。》
『もしもし。』
《...ん?あぁ、もしもし》
『nameです。』
《知ってるっつーの...。俺様がかけてんだからよ。》
『あ、ぅん。そっか。』
《この会話、毎回やってんぞ?》
『へへ、そだね。でもなんか不安だから...。』
《はぁ?何が不安なんだ、あーん?》
『私のこと分かってるかなぁって。』
《...?だから俺様からかけてんだから分かってるに決まってるだろーが。》
『そっかー...。うん。ていうか、あなた誰ですか?』
《シバくぞ。》
『えー。冗談じゃーん』
《お前の冗談のいれるタイミング、理解できねぇよ...》
『歳上をお前呼ばわりする景吾の脳ミソも理解できねぇよ。』
《あ゛?》
『なにもなーい。』
《なにもないことねぇだろうが。》
『シバくぞ。景吾のマネー。』
《..................。》
『..................。』
『ここは笑うとこだぜ!お客さん!』
《.................。》
『ヘイヘーイ。聞いてんのかーい?』
《..................。》
『...............景吾ー...泣くよー?』
《...............。》
『景吾、嫌い。』
《でも、俺は好きだぜ?》
『なっ////で、でも私は嫌いっ!』
《好きだ。》
『うるさいっ』
《愛してる。》
『なっ...うそだ。』
《本当だっつーの。》
『//////』
《お前は?》
『へ?』
《へ、じゃねぇーよ。お前はどうなんだよ?》
『...わたくしですか?』
《俺様のこと愛してんのか、あーん?》
『あぃ......し......ま、...けど。』
《あ?》
『一回で聞き取れバカっ!///』
《俺様にバカとはいい度胸じゃねぇーか。》
『ひぃっ...!』
《もぅ知らねー...。》
『ぇ?ちょっと...景吾?』
《...............。》
『あのー...』
《..................。》
『...けぃごぉー?』
《..................。》
『景吾ーっ大好きだってばぁ!愛してるから怒らないでよぉ...』
《くくっw》
『く?』
《ぷっあはははははは!》
『?!』
《やっと言ったな。》
『なっ////からかったわけー?!』
《お前がさっさと言わねぇのが悪いんだろーが。》
『ひどーい!もう景吾なんて知らないもん!』
《それはどうだか。》
『本当だもん。高校で浮気してやるからねっ!』
《ハッ。》
ブチッ
ツーツーツー
え、うそ?!切られた?!!!!
ぎゃーーーーーー。
ヤバイよ!も〜私のバカバカ!
どうする?!
そうだ、まず謝る?!
いやいや、それより早く誤解を解きにいかないと!
バンっ!!!!
玄関を飛びだした瞬間─────
『きゃっ!?』
ぶつかったその人は──
『けー......ご?』
「俺様以外に誰に見えるんだ、あーん?」
『なんでっ...ここに...。』
「なんでって...売られた喧嘩をかいにきてやったんじゃねーか」
『なっ!あ、あれ嘘だからね?!浮気なんてしないから...!!』
「ハッ。知ってるぜ?お前が俺様以外に好きなやつができるわけねーだろうが。」
『はぁ////?!この自意識過剰野郎がっ!!』
「当然のことだろ?」
『うぅ、そうだけど。』
「なら、問題ねぇ。」
『...ていうかどうやってきたの?私達、今の今まで電話してたよね?』
「あぁ。してたぜ、電話。お前の家の前でな。」
『へぇ。......え、は?!なにそれ!ずっとここにいたの?!』
「ん。」
『言ってくれたら中に入れたのに』
「構わねぇよ。顔見に来ただけだ。」
『景吾...。』
「あん?」
ちゅっ
『愛してる。』
「?!」
『私も景吾の顔見たかったー』
「あ、あぁ」
『以心伝心だねっ。』
「おう…」
ぎゅーーーーーっ
『景吾好きー。』
「??!」
景吾、本人を見た瞬間
愛しさが溢れて素直になった、nameちゃんと、
急なデレ期についていけず、デレデレな跡部くんでした。
「(なんだこれ?!分かんねぇ。分かんねぇけど、やったー!いや、にしてもかわいすぎだろこれ!やべー。萌え死にするかもしれねぇ。)」
◇◆おまけ
『もー景吾なんて嫌いー!』
「あーん?またか?」
『本当に知らないもんねーっ!』
「(昨日の素直さはどこへやら。)」
『バカバカバカバカー。』
「お前...まさか。」
『なによー?!!』
「ツンデレ...か?」←インサイト。
『はあ?!』
「くくっ。そうか、そうか。」
『ちょっと、なんなの?!』
「ハッ。なるほどな。上等じゃねーの!!好きなときに甘えてこい」
『(??コイツほんとなんなのー?!)』
∵あとがき
美鈴様ーっ。+゚(゚´Д`゚)゚+。
リクエストしていただいたのに
遅くなってすみません!
歳上ヒロイン×跡部甘夢、
ということでしたが、どうでしょうか...。
ご期待に添えることができたかどうか
もう不安でいっぱいです( p_q)
執筆 2012.08.01
[←prev]