04







次の日部活へ行くと、そこに
忍足、芥川、日吉の3人の姿がなかった。


部室には私と跡部と宍戸と岳人だけ。



「クソクソっ。侑士までいなくなったのかよ?!」
『なんでこんな…テニス部ばっかり』



おかしい。不可解すぎる。

いなくなっているのが、テニス部ばかりだということ、
いなくなる直前に必ず女の子が現れるということ、

そして最も私にとって不可解なのが、
いなくなった人の存在がみんなの記憶から消えているということ。

(もちろん、私とか跡部とかそのへんは、覚えているけど)



昨日、私の友達のチョタファンの子に
チョタを見ていないか聞くと、
"チョタって誰?"と言われてしまった。


その子だけでなく、他の人も知らないと言っていた。
まるで、もともとこの世にいなかったかのように。


だから警察に言おうにも言えないし、捜索願いも出せない。


そして何もできないまま、次の日には岳人、
その次は跡部、そして最後には宍戸が氷帝…
いや、この世界から姿を消した。


いい加減、自分の無力さに腹が立つ。

何もできなかった。


明日には私がここからいなくなるんだろうか。

そうしたら私もみんなの記憶から消えるのだろうか。





『みんな…どこに行っちゃったの…?』


















































「会いたい?」



?!

いきなり後ろから声がした。
でも、私が驚いたのは声だけじゃない。




『…あ、なた…ッ!』




ついに私の所にも来てしまった。

今回の騒ぎの重要人物。

私が今、最も会いたくなかった人。





その子はくったくのない、
かわいらしい無邪気な笑顔を見せた。



「こんにちは、アリス。お久しぶり」
『……っ!』




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