ほたると財前くん見つけました



俺の彼女のnameがつぶやく。


『ホタルを見に行きたいなぁ…。』


部活後のnameの何気ないその一言で
四天宝寺テニス部の日曜日の予定は決まった。






















































『財前ー』
「何スか?」
『空、真っ暗だねー。』



そんなん当たり前や。
明るかったらホタルおっても分からへんやろ。



「はぁ、まあそうやけど。」
『テンション低いよー!みんなみたいに盛り上がらないと!』



そんなハイテンションで
ホタル見る人なんてきいたことないわ…。




「小春ーっ!!俺は、どんなに暗くても小春のことちゃんと見つけたるからなー!」
「やーん。ユウくん男前やわぁ〜」



何の話してんねん、この人らは。
ホタル見に来たんちゃうんかいな。




「あーもう!アカン!こんなゆっくり動く虫、みてられへんわっ!!!財前!なんとかせーや!」
「そないなこといわれましても…」


みてられへん、て……。
じゃあ、何で来たんだこの人…。



「やっぱガブリエルの方が絶頂(エクスタシー)やわー。」


何言ってんだ、この人…。





「千歳え!!!あの高いとこにおる、光ってるやつとってーなぁ!」
「おやすいごようばい。」
「やったー!!!」



”ホタルを捕獲しないで下さい”。
という注意書きをちゃんと呼んだんやろか。


ほんま自由すぎっスわ、四天宝寺の人らは。






唯一まともな師範とケン坊さんは今日はきてへんし…。
言いだしっぺのnameは少し目を離した隙にどっか行ってもうたし。



本来の趣旨どこいってもうたんや、ほんま。





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