見た目と中身
「………。」
どこだろう?ここ。
≪ねぇ、君♪≫
「?」
周りを見渡したが誰もいない。
真っ白な空間。
≪死んだんだよ。≫
「……わかってますよ!!」
≪えーほんとかなぁー。≫
「??」
≪だって君、成仏してないわけだしー。≫
「あなた、誰なんですか?!」
≪え、秘密?。≫
「………。」
≪ま、いいじゃん、そんなこと。≫
聞くだけ無駄か……。
≪僕が君の願い叶えてあげようか?♪≫
「?……俺の願い?」
≪そうそう!これ見て♪≫
いきなり目の前に水晶が浮かび出てきた。
そして、そこに映っていたのは…
「name先輩?」
≪はは、そんな名前だったねー。≫
「name先輩がどうしたんですか…?」
≪ん?君この子になりたいんでしょ?。≫
「?!」
≪で、宍戸…だったっけ?、と恋人になりたいんでしょ?。≫
「…ッ!!そんなこと…」
≪うん、嘘は良くないねー。≫
「……でも、そんなことムリです!だいたい俺はもう死んでる。」
≪死んだからできるんだよー。≫
「え?」
≪君がこの子の中に入っちゃえばいいんだー。≫
「はあ?」
≪この子の身体を乗っ取っちゃうんだ!。≫
「そんなことしたくないですっ…!」
≪なんで?代われるんだよ?また生きられるんだよ?しかも宍戸の隣で、宍戸に愛されながら。≫
「ぅ……でも…」
≪報われるんだよ?≫
「……」
≪君の望みだったんでしょ?≫
「……」
≪name邪魔だったんでしょ?≫
……そうだよな。
俺はname先輩のせいで死んだ。
(違うっ…)
その見返りくらいあってもいいだろ。
(name先輩は何も悪くない…)
nameはいつも邪魔だった。
(そんなこと思ってないッ)
宍戸さんの隣は俺なはずなのに!
(やめろ…よッ…)
宍戸さんのパートナーは俺なのに!!
(や…め……)
もう絶対に渡さない。
≪で、どうするのー?≫
「…どうやったら入れ替われるんですか……?」
≪ふふ、その気になった?≫
「…はい。」
≪じゃあ教えてあげるよ♪まずはー……≫
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