カッコつけて激ダサ



宍戸亮、15歳。
彼女いない歴、告白されたことない歴
ともに15年。



イケメンでもなけりゃ、
頭もたいして良くない。
特別運動ができるわけでもねぇ。

…まあ俺はいわゆる、モテない男だ。


なんとか今はテニス部でレギュラーを
保ってるが練習を怠れば、
いつレギュラーから外されるか
分からないような状況だ。

……以前に一回レギュラー落ちしてるしな。


だから俺は恋なんてしない。
いや、できない。してはいけないんだ。
テニスに集中しなきゃいけねぇから。


そうして、ずっと恋心を隠してきた。























1年の時、お前をマネージャーに誘ったのは一緒に居たかったからだ。



『部活何にしようかなぁ…』


入学式のあとの帰り道、二人で部活について話をしていた。



「バレーするんじゃなかったのかよ…?」
『バレーはもう小学校でおしまい!』



チャンスだと思った。



「んじゃあよ、テニス部のマネージャーすれば…?」
『え?なんで、テニス?』



え、聞くか?!そこ!
俺がテニス部入るからなんて言えるわけねぇじゃん!!



「あっ…いや岳人とかジローがテニス部に入るっつってたからよ…!」



激ダサだな、俺………。



『へー…。岳人とジローか…』



ちょっとnameはつまらなさそうな顔をした。
俺なんか悪いこと言ったか?!



『宍戸は…?』
「え?俺?」
『うん、宍戸はどうするの?』



聞くなよ、バレるじゃねぇか…



「俺もテニスやるけど…」
『…そうなんだ!じゃあマネージャーしよっかな!』



やった、と思って、nameに
見えないように小さくガッツボーズをした。



……でも、今思えば誘わなきゃよかったと思う。

考えれば当然だった。
nameが跡部に惚れるなんて。


頭も顔も運動神経も全て完ぺきだ。
ナルシストなとこもあるけど性格だって正直悪くない。
その上、金持ちでテニス部の部長……。


何もない俺と並べば、
誰だって跡部のほうに惹かれていくだろう。


マジ、激ダサだぜ。











そんなことで悩んで、ろくに練習にも集中できず、
あげくのはてにはレギュラー落ちだ。

だからな、お前とは多分縁がなかったんだよ。
初恋は実らないってよくいうし。

テニスの方が大切なんだよ。そう思ってないとな…
諦められないし、堪えれないから。



お前とはいい幼なじみに戻ることにするよ。


俺はそう決めた。










































そして現在3……





全然諦められてないのが現実


でも以前よりかは気にしないようにできているはずだ。

あの大阪弁の眼鏡野郎にポーカーフェイスの
基本を伝授してもらったからな!



『宍戸ー♪』
「nameか…なんだよ?」
『今日久しぶりに一緒に帰ろうよ!』
「あぁ、いいぜ」



…ん?あれ、いや、よくねーよ。

諦めるんだろ、俺!!









『やった☆じゃあクラブ終わるまで待ってるね!』





今から拒否るのもどうかと思うし…

まあいっか今日くらい。平常心でいれば、な。







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