王様ゲームのその後





教室から逃げて辿りついた所は
かなりベタですがトイレではなく、屋上。


多分このあと授業に出ても
集中できないだろうから屋上でサボることにした。



告白かぁ………

今まで散々バカにしてきたのに、
いきなり好きとか言われても絶対困るよね……。

うぅ、どうしよ。







バタンッ!!







え?!誰……?
授業中のはずだけど?!







「name見つけたで…」
『ぎゃあああああああ!忍足…?!』



なんなんだ、コイツは!!
さっきから私の行くとこ行くとこ現れやがって!!


『な、何?授業中だよね?』
「nameに言いたいことあんねん。」
『……言いたいこと?』



いや、ちょっ無理 無理
なにげ、今二人っきりじゃん!


死ぬ 死ぬ。恥ずかしくて死ぬ。
めっちゃ緊張するって!

てか息上がってる忍足って
なんか色っぽくてカッコイイんですけど!!


抱き着きたい…。


っていやいや、私こんな時に何考えてんの?!

余計緊張するじゃん
あーでもカッコイイ…。


なんで今までキモいとか言えてたんだろ…?



てか言いたいことって何?
(ここまでの思考回収 約2秒)









「name、」
『な、何でしょう』
「最近なんか変やで、自分」
『……そぅ?』


何故バレてる?!
めっちゃこっち見てる…。

そんな顔見れないし……照れるんですけど!!



「…そないに俺のこと嫌いなん…?」
『ぇ?』





予想外の展開…。

忍足を見たら今にも泣き出しそうな顔してた。




「嫌わんといて……。」




そういって忍足は私の肩に頭を落とした。





何?!このかわいい生き物!!

忍足の方が明らかに大きいのに小動物みたい…



「nameが嫌がることせぇへんから…頼むわ…」
『忍足……』



……肩が重い。
重いけど幸せ。幸せだけど重い…。
どうする、この状況…




『…ぉも』
「っ!!か、堪忍っ!!」


焦りすぎだよ…。
そんなことで嫌いになんかならないのに。



『忍足あのさ、』
「な、何や…」
『もうぶっちゃけた話しちゃうけど…』
「?」
『私好きな人がいるの』



目の前に。



「なっ誰やねん?!」
『男子テニス部に。』
「跡部か?!」
『ブー。』
「岳人?!」
『ブッブー』



バカだなぁ……。
真剣に考えててやんの。



「宍戸、次郎、長太郎、樺地、日吉、滝……」
『全部ちがーう。』
「レギュラーちゃうん?」
『レギュラーだよ。』
「??」
『正確は……』
「……。」
『忍足侑士、さん。』
「え……俺かいな?」



すっごくビックリしてる。
不意打ち成功かな…?



『そうだよ。』
「なん…で……nameいっつも…」
『嫌がってたって?』



そらね。
だって嫌いだったもん。



でも今は……



『好きだよ。つき合ってもらえますか?』





そしたら忍足はふっと笑って、


「…当たり前やろ。」


だって。


























◇◆おまけ




「「忍足よかったなー」」
『な?!』

振り向くと氷帝レギュラーが屋上に勢揃いしとった。


『なんでいるの??!』


はぁ………

そうや、コイツら隠しカメラを
校舎内に仕組んどったんやった。



すっかり忘れとったわ。


「覗きなんて趣味悪いで」
『覗き?!覗きって何?まさか全部見てたの?!』
「当たり前だろが、あ〜ん?」
「激ダサだったぜ。」
「クソクソッゆうしめ!」
『最っ低 信じられない!!』



ほんまそれやわ…。


「…ご、ごめんだC〜」
『忍足と同レベルの変態ね!』


………これは
どう受け取ったらいいんや?


「あ〜ん?コイツと一緒にすんじゃねぇよ」
『そうね…それは言い過ぎた…』


おかしい、おかしい。
ちょっ待ちぃな………

好きなときと嫌いなときと
扱い全然変わってへんやん!






∵あとがき
 このお話は真隆さんのリクエスト、
 "王様ゲームの続き書いて!!"により、出来上がりました。

 いやー……続きを書くって難しいですよね。

 執筆 2012.02.15
 修正 2014.03.16


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