だれのこえ?
そして跡部、忍足、芥川、宍戸、
樺地、鳳、日吉、nameの8人で廃園となった幼稚園に入って行きました。
『怖いよぉ……樺地うでくんでいい…?』
「…ウス」
「なんや俺が手握ったろか?」
『侑士は結構です。』
「即答かいな……」
まだ余裕があるようですね。
「何もねぇじゃねぇか。」
『跡部っ!油断したら絶対、ダメだかんねっ!』
「そ、そうだぜ… まだ奥に着いてねぇからな…」
「あーん?」
「でも本当に何もないC〜」
最後尾で日吉君が何やら怪しげな行動を。
「……日吉何やっとんや?」
「…ビデオ撮ってます。」
彼は集合した時から
みんなを後ろからビデオで撮影していたようですね。
さあ、それはのちに幸とでるか不幸とでるか……
実に楽しみです。
『え〜ヤダ!それ私、絶対見ないからね?!』
「……」
皆さん、一番奥の教室にやっと辿り着いたようです。
「何もなかったですね。」
『…よかったぁ』
「けっ。つまんねぇの。」
『と言いつつホッとしている宍戸さんでした』
「うるせぇっ!!ふざけんなっ///」
「………。」
「なんかさっきから周り静かすぎへんか…?」
『ちょ…や、やめてよ…』
…さすが、部長さん。何か見つけたようです。
「………?」
『どうしたの?跡部。』
「幼稚園に地下ってあるものなのか…?」
『そんなのないよ〜』
「じゃあアレなんだよ。」
彼が指差したのは間違いなく地下へと続いている階段。
「地下室だC〜……」
「行ってみようぜ!」
「俺はイヤやで…」
『私ももう帰りたい…』
「俺もです…」
「全員、帰る気満々じゃねーの。なら帰ろうぜ。」
あらあら、皆さんなかなか勘がいいようで。
もと来た廊下を戻って行ってしまいました。
『怖かったね〜』
「何もなかったけどな。」
「何もなくていいっての」
「てかがっくん結局来なかったC〜」
「明日は練習量、倍だ」
『かわいそ…』
…かわいそう?たしかにそうですね。
「部長の権限だからな。」
『職権乱用ですね、嫌いだわーそういうの。』
「お前が代わりに走るか?」
『私も、岳人の練習、倍にするべきだと思いました。』
せっかくの準備は あまり 意味がなかったみたいですね
まあでも、彼なら気付いてくれるかもしれませんし。
何より、明日が楽しみです。
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