だれのこえ?



『ねぇねぇ、ヒマだよ〜』


そうぼやくのは氷帝学園男子硬式テニス部のマネージャー。


「ア〜ン?何が暇だ?!マネージャーの仕事やれっての…!」


部長の痛恨の一撃。


『とりあえず一通りやったもんー!』
「適当にやるんじゃねぇ!」
『何よ!じゃあ部長が手本みせてみなさいよ!』
「俺様に雑用をやらせるつもりか、あーん?」
『けっ………』


部長とマネージャーの言い合いは氷帝学園テニス部の日常茶飯事。


「毎日ようやるわ…。」
「激ダサだぜっ」


そんな平和なこの氷帝学園メンバーに起こった、
ある不可解な出来事をこれからお話ししましょう。




















◇◆


「なぁなぁnameこんな話知ってるか?」


そう話を始めたのは向日岳人。



「えんとつ公園の近くに廃園になった幼稚園があるだろ?」
『うん、あるね。あの心霊スポットでしょ?』
「そうそう。」
「それがどうかしたんですか…?」
「夜、そこに行った奴らがみんな行方不明になってるんだってよ!」


あらあら、これはまたベタな話ですね…。



「なんか、嘘っぽいなあ…」
「だろだろ!俺も最初はそう思ってたんだよ!」
『…と、いうと?』
「この学校の2年に飯島と佐垣っているだろ?」
「そんな奴いたか、長太郎?」
「あ、はい。いますよ、俺のクラスに。二人とも今日は欠席でしたけどね。」
『え…欠席って…まさか、』




おやおや、なんだか面白くなってきましたね。




「そいつら行方不明なんだよ!」
「……たまたまやろ」
「いや、そういえば昨日アイツらそこに行くって言ってたらしいですよ。」


日吉くんってそっち系の話詳しいですよね…。


「なんで知ってるんや…」
「俺もその話は朝から気になっていたんで…。」


調べたんですか……



『え……リアルに怖……』
「だろだろーー!」
『なんでそんなに楽しそうなのよ?!』
「え?もちろん行くよな?」
『はあ?!』



そういうことですか…。
みんなを巻き込んで行ってみたいんですね。



「行きましょう。」
『日吉?!』
「本気かいな…。」
「日吉ナイスだぜ!」
「俺は行かねぇぞ。」
「宍戸さん、もしかして怖いんですか?」
「なっ?!///」
「A〜。怖がりだC〜。」
『なるほどね♪じゃあ別に無理しなくていいよ〜』
「あぁもうっ!行けばいいんだろ?!」
『そうこなくっちゃ!跡部は?どうする?』
「お前らを放っておくとロクなことにならねぇからな。行くぜ。なぁ樺地?」
「…ウス。」


どうやらみんな行くことにしたようです。


「じゃあ今日の9:30に現地集合なっ☆」
「『了解!』」





そうですか。
もう少し渋る人もいるのかと思ったのですが。
なかなか皆さん、楽しみにしていますね。


それならこちらもそれなりの準備しておきましょう。





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