運命の迷子⇒再会
「え?誰や、アンタ」
『っ?!』
もしかして私のこと覚えてない………?
そ…そうだよね?!
だってあれはもう4年も前の話だしっ…。
そもそも、この人ゆうしかどうかも確かじゃないのに。
ヤダ、恥ずかしいな。一人で浮かれちゃって…。
『あ…ごめんな…さい。人違いだっ…たかもっ』
声が奮えてしまった。
せっかく会えたのに…。
走って帰ろうとした時、
「………nameか?」
『!!』
「え、ちゃう?!」
『……覚えくれてたの?』
「当たり前やろ…。」
うそ…信じられない。
覚えてくれてる……。
「お前のために東京に来たんやっちゅーねん。」
『そうなの??!』
「それにしてもよう分かったな…。」
『当たり前だよ、ずっと好きだったんだから。』
「えっ?」
え?え…え、
えぇぇえぇええ?!
いいい、今私なんて言った?!
「nameお前俺のこと…」
『きゃああぁぁあぁ?!違う違うっ違うのーっ//』
「顔、真っ赤やけど?」
『なっ…そんなことないっ!』
「ふー…ん、違うんかー」
『〜〜っ/////』
う゛うー恥ずかしい。私のバカバカバカ。
しっかり考えてからしゃべったり行動しなさい
って昔っから言われてたのに〜…。
すると、ゆうしが私の耳元でコソッと囁いた。
「俺はずっとnameが好きやったで。」
『////?!』
「nameは?」
ゆうしはズルいよ。そんなの反則だもん…。
『………私も好き』
「知っとる」
『なっ』
「nameはかわいいの、ほんま変わってへんなぁ」
『ゆうしは変わったね。いい意味でも悪い意味でもカッコイよくなりました…』
「当たり前や…」
『な、ナルシスト!』
「跡部っていうやつには負けるわ」
嬉しい…本当に。
会えただけでも幸せなのに
覚えてくれてた上に、私のこと好きだなんて…。
諦めなくてよかった…何年も待っててよかった…
「これからは毎日会えんな!」
『ふふ、そうだね。嬉しい』
あの日会ったのも
同じ中学校だったのも
偶然なんかじゃないよね。
きっと運命。
これからはゆうしと
一生一緒に居られますように。
◇◆おまけ
「name、医者になるって言うとったけど勉強してるん?」
『多分ね♪』
「多分、て…そんなんでなれるんかいな」
『大丈夫だって!』
「その自信はいったいどこからくるんやろか…」
『さぁね…?』
「なぁ、なんかこの会話、数年前とループしてへんか…?」
『………;』
∵あとがき
執筆 2012.01.14
修正 2014.03.10
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