運命の迷子⇒再会




入学式では新入生挨拶で
跡部という子が一人で仕切っていた。


「いいか!最初に言っておく!
 今日からこの俺様が氷帝学園のキングだ!」


…だってさ。

プールや視聴覚室や食堂はその跡部の寄附によって
とんでもないほど豪華に変わっていた。


「すごいね!跡部って奴!」
『そ、そうだね;』


ありえない……。
高級ホテルにでも来ているようだ。


たしか、この跡部という子も
テニス部に入るって言っていたはず。

下の名前はなんだろう。

ゆうし、だったりして。
それだったらなんかちょっと嫌だなあ。





放課後。


私は親友とテニス部を見学しに行った。
コートでは跡部が先輩達を次々と倒していた。


テニスにあまり詳しくない私でもわかる。
……圧倒的に強い。
ただ威張ってるだけじゃなかったんだ…。


もう戦う相手がいなくなった。
その時………


『?!』
「ふがいないなあ。一年にひっかきまわされて。」


そこに現れたのは、
青めの髪に、めがね、そして関西弁の青年。

間違いない。


……ゆうしだ。


「nameどうしたの?」
『あの人だ…』
「え?」
『あの人だよ!私が好きな人!』
「え…えぇぇえぇええ?!」


本当にテニスプレイヤーになってるじゃん…!
ヤバい…どうしようっ…カッコイイ…!
しゃべりたいっ!






結局、跡部とゆうしの試合、
ゆうしが負けてしまったけど、すごく強かった…。
跡部が去った後、帰ろうとするゆうしを追いかけ、声をかけた。


『ゆうしっ……!』






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