お正月から心臓に悪い





1月1日の午前7時。
携帯が光って、私の愛しの彼氏の名前が出た。


from:周助
件名:無題
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あけましておめでとう。
今年もよろしくね。
突然だけど今から
一緒に初詣行かない?
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『わっ周助だ!』


to:周助
件名:Re:無題
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あけおめっ☆
行きたい!
…でも今起きたところだから
ちょっと待ってね
――――――――――


よぉしっ!
急いで用意をしよっと!


from:周助
件名:ReRe 無題
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窓開けてみて。
――――――――――


え…?窓?

私はメールの言う通りに部屋の窓を開けた。



「おはよう。」
『周助っ?!』


窓を開けて下を見ると周助が玄関の前に立っていた。



『きゃあっ?!周助!な、なんで?あれ?』
「きゃあ…ってひどくない?」
『だって私、パジャマ…』


パジャマどころか寝癖だって全然なおしてなくて、
完全にOFFモードを見られてしまった。


「かわいいよ。朝から青色のパジャマ姿見れて、幸せ。」
『なっ…///』



周助はサラっと恥ずかしいことを言うんだから、心臓に悪い。


『すぐ準備するからちょっと待っててね』
「うん。」


歯磨きと着替えだけをさっさと済ませて、
玄関にいる周助のところへ行った。


『お待たせ。遅くなってごめんね…』

「大丈夫だよ。じゃあ行こうか。」


そう言って周助は
当たり前のように私の手を握って近くの神社へ歩きだした。


「着物姿も見たかったなぁ」
『着物?!持ってないよ!』
「なぁんだ。残念。」
『持ってても着ないよ…』



成人式じゃないんだから。

初詣で着るのなんて芸能人か
お金もちくらいでしょ…。


「跡部は着てたよ。」
『あの人の常識は私たちと少し違うから…』
「おさい銭でお札とかなげそうだよね」
『あ、なげそう、なげそう。お賽銭の意味知ってるのかな?』



跡部さんの着物少し見てみたい気もするな。
樺地さんも横で着物を着てるんだろうか?
そんな話をしていると神社についた。


神社には家族だったり親子だったり友達だったり、
たくさん人が来ていた。


やっとおさい銭箱のところへ着いた頃には
もう神社に着いてから30分経っていた。


『長かったねー』
「そうだね」


私と周助は5円ずつおさいせんをした。


「何をお願いしたの?」
『…え、言わなきゃダメ?』
「うん。」


そ、即答。
恥ずかしいから言いたくないんだけどなぁ…


『周助から言ってよ…』
「僕?」
『うん…』
「nameとずっと一緒にいれますようにってお願いしたよ。」
『!!』
「nameは?」
『…一緒』
「?」
『周助と全く一緒。』


本当に全く同じことお願いした………。


「ちゃんと言ってよー」
『周助とずっと一緒にいられますようにってお願いしました...』
「ふふ、よくできました。」


な?!いじわる!!
それ言わせたかったんだ!


「でもそんなことお願いしなくても僕はずっと一緒にいるよ。」
『...周助だってそんなことわざわざお願いしなくても私…』
「え?なんて?ちゃんと言って?」
『っ!!!ま、またハメたんだっ?!』
「ふふ…なんのこと?」


ああ、今わかりました。
今年もまた引き続き周助にイジられる1年になりそうです…。






∵あとがき
 あけましておめでとうございます。
 今年もよろしくお願いします。
 1不二2タカ3なすび
 ってことで正月夢には不二君を選びました。
 跡部の着物もみたいですが、個人的には
 氷帝全員に着ていただきたいものですね。
 その場合正月から大量の鼻血を出してしまいますが(--;)

 執筆 2012.01.01
 修正 2014.03.10


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