私の仕事は黒板係



黒板係は嫌い。
休み時間がつぶれるし、粉がかかるし、
ちょっと手を抜いたら汚いからやり直しとか言われるし、
面倒くさい!


前までは一週間を5人がローテーションで一日ずつ消していたのに、
今回の係からは一人が一週間ずっと消し続けないといけなくなった。





私には彼氏がいる。同じクラスの忍足侑士。
いつもは優しいけど、たまにいじわる。
ちょっとくらい手伝ってくれたらいいのに…。


私は特別背が小さいわけではないけど、
黒板の方が大きいから上の方はとどかない。


だからいつも届かないところは、
ピョンピョン飛んで消すしかないんだけど、
それが面白いから見てるんだって。
ね、いじわるでしょ?


またいつもみたいにピョンピョン飛んでると
今日は何故か侑士がきて、黒板消しでとどかない所を
サッと消してくれた。


「ちょっと来ぃ。」


ありがとう、と言おうと思ったら、
目も合わさずに腕を引っ張られて廊下の隅まで連れていかれた。


『な、何…?どうしたの?』



侑士はちょっと不機嫌そうな顔をしてた。


もしかして、粉が飛んできて腹がたったとか?
それともピョンピョンして見苦しかったとか?

なに…何なの??


「…ムカつくわ」
『え?』


や、やっぱり怒ってる。
私、何かしちゃったのかな…?


『ごめん...』
「えっ?」
「だって侑士怒ってるんでしょ?私が何かしちゃってたなら、ごめんってこと……」



侑士はびっくりしていた。



「ち、ちゃうちゃうっ。nameは悪くないんやけど…」
『じゃあ何なの?』
「んー...えーと、クラスの男子がな、」
『うん?』
「nameが跳ねてるときに、」
『うん。』
「ブラが透けとるって…」


うん。……って、えぇええ?!


「ううう嘘?!!うわっ恥ずかし……」


そうだ今日体育ないから
シャツ着てこないといけないんだった!
最悪だ...どうしよう…


すると、侑士がスッとブレザーをかけてくれた。



「今日一日は絶対それ着ときや、絶対」
「う、うん」


やっぱりちょっと、というか結構大きい。
でも侑士の匂いがして、なんだか幸せで顔が綻ぶ。


侑士が私をぎゅうっと抱きしめてきた。


「あんま他のやつに隙見せんといて。」
『う...すみません。』
「ん、これからは手伝うわ、黒板消し」
「うんっ!」


まあ、黒板係もたまには悪くないかな…。

そんな今日このごろです。




∵あとがき
 忍足って絶対、
 凄くやきもち妬きだと思います!

 学校でそんなこと考えながら
 クラスの黒板係を見て思いついた夢です)^o^(

 執筆 2011.12.28
 修正 2014.03.09


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