麦わらの一味。

海に生きる人ならば、彼らを
きっと知らない人はいないだろう。


大海賊時代を代表する海賊の一つ
と言っても過言ではないほど、
彼らはいい意味でも悪い意味でも有名だ。




私はというと、海の平和を守る、
つまり、その彼らを
捕まえることが仕事の人間、だった。


でも、私はここが掲げる
正義になど興味はなくて、
ただただ、事務の仕事をこなすだけだったの。


お給料が目標の額に達せば、
元々、すぐにやめてやるつもりだったから
先日海軍は退職したところ。

別に借金があるとかじゃないのよ?
ただ、欲しいものがあっただけ。




私には夢がある。
それは、壮大な物語をこの手で書きあげること。

幼い頃、見た ある物語に心惹かれて、
私もこんな物語を書きたいと思ったの。


でも私には…書きたいものが見つからなかった。


その辺の子供騙しなお話じゃなくて、
現実的な評論でもなくて、
妄想に逃げ込んだようなメルヘンな話でもなくて…

もっと、もっと…。




そしてようやくここで私は、それを見つけた。
  




麦わらの一味。



海軍でも何度彼らについての
議論があったことか。

"ろくでもない奴ら"だとか、"海の平和を脅かす"だとか、
人は色々言っていたけど、
私は話を聞いている限りでも、
そんな風には思わなかったし、
アラバスタで実際に見た時も
そんな皆の言うような、ろくでなしには見えなかった。 


むしろ、キラキラ輝いて見えた。



そして…彼らの生涯を書き留めたいと思ったの。

彼らの喜び、悲しみ、怒り…。
仲間の絆、多くの苦難の数々…。

きっと、それは色褪せることのない
この世に一つの素晴らしい物語になる。

そして、彼らの最後を見届けたい。



幸い、私は戦闘能力だって自信のあるほうだし、
ここで仕事をしていれば嫌でも海に詳しくなる。
海賊になる覚悟だってできてる。

 

元海軍だったような私を
そう簡単に船に乗せてくれはしないだろうけど、
絶対に諦めたくない。

これはきっと私にしかできないこと。



ねぇ、


だから、







「私もこの船に乗せてくれないかな?」







麦わらをかぶった、彼に背中からそう声をかけた。









…………


∵あとがき 
 名前変換なかったですね、
 ルフィ一言もしゃべらなかったですね…

 すみません…。
 次ではちゃんと会話させる予定なんで!





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