01







「んー……、」



目を覚ますと、カーテンの隙間から
太陽の光が差し込んでいた。



「…まぶし…っ。」



頭のあたりにあるはずの目覚まし時計を手で探る。
時計は6:00ちょうどをさしていた。



「…6:00か。早いな。」


いつもよりは早いが、
二度寝する気分ではなかったから起きることにした。



「あら、亮おはよう。今日は早いんだね?」
「母ちゃん…はよ。」



今日は久しぶりに朝練がないから
ゆっくり寝ようとおもっていたのに、
むしろ、朝練の時より早く起きてしまうという失態。


変な感じだ。
なんか、あんのかな、今日…。

…そんなこと考えながら、
朝食のフレンチトーストを口にいれた。




登校の時間まで、まだまだ時間はあるけど、
別に家ですることもないしな…。


学校に行けば誰かいるだろ。
早いけど、もう家出るか。


「行ってきまーす。」
「あら、早いわね。いってらっしゃい。」



通学路には、誰も居ない。
ま、たまには静かな登校もいいか。









学校の門をくぐると、声をかけられた。




「あれ、宍戸?! 早くね?」
「…あ?あぁ。岳人か…。」
「朝練もねぇのに、珍し。て、あれ、ジロー…?」
「ジロー?」



岳人の指さす方にはたしかにジローがいた。

ジローなんて、いつも本鈴ギリギリにくるのに。
なんでいるんだよ、気持ち悪ぃ。



「宍戸にジローに…気持ち悪いな。なんかあんのか?明日、ていうかすぐにでも嵐がきそうだよな。」
「俺は目が覚めたから来ただけだけどよ。ジローはなんでなんだろうな…。」
「ま、いーや。先行くぜ!じゃあな!」



そう言って岳人は、ピョンピョン跳ねて行ってしまった。




「…いいのかよ。」
「あ、宍戸だC〜。」



…噂をすれば。



「今日は早いね〜?」
「それはお前もだろ?」
「はは、そっか。ま、でも別に早く来たことに、特に深い意味はないんだけどね。」
「俺もだぜ。」




そうして、俺とジローはC組という
パネルがぶら下がった教室に入った。










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