「今日も楽しかったなー!!明日は……一緒に映画館でも行こうっと!!」
今を全うし、充実した日々を送る、明日が来ると信じて疑わない少女も。

「もう嫌だ全部忘れたい……今までの記憶なんていらない、全部忘れて楽になりたい……ッ」
今までに後悔し、これからに不安を覚え、諦めたい少女も。

「私でよければいつでも力にならせて?これでも勉強は得意なのよ」
自己犠牲を厭わず、全てを包み込み、許す少女も。

「疲れた……。はぁ……明日学校めんどくさいなー……」
今をただ流れるがままに、思うがままに進む、怠惰な少女も。


皆、違った。
 性格も思考も生き様も、生き方も、今への執着心も、記憶に対する想いも。


……だけど、一緒だった。
どれだけ口で言っていようが、信じて疑わなかっただろうが、純粋に恐れていようが、受け入れていようが、
ただ、思った。




――――「どうか、私のことを忘れないで」



零れた言葉と溢れた雫。
それと同時に、それと共に全てが……最後の思い出が消えていった。





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一人目
二人目
三人目
四人目


この世界の思い出に、さようなら。


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