過去編
「シクヨロ」
「誰この人あんたの友達友達でしょあんたの友達以外考えられないそうよねそうに決まってるわよね幸村君」
「あはは、なんでそんなにびっくりしてるの?」
「するに決まってるじゃない。この人丸井ブン太よ、校内人気3位の人気者じゃない!」
「うん、そうだね。でもさ、俺ってそのランキングで一位だよ?」
「……………………」
こいつ、本格的に規格外よね。
なんでこんなやつ幼馴染みに持っちゃったのかしら
……謎は深まるわね
「俺無視すんなって」
「うるさい。私は今こいつと幼馴染みであることを深く後悔してるところなの」
「えー。俺は深く感謝しているんだけど?」
「知らないわよ、そんなの。というかこの人なに、なんで私に向かって挨拶してくるのよ」
「テニス部のレギュラーだからだよ、俺もレギュラーだし」
「そんな理由で挨拶されちゃあ堪らないわ。というかレギュラーがレギュラーの幼馴染みに何故に挨拶しなくちゃいけないのよ」
「だってほら、俺って部長だし、俺がいないときは君に連絡して貰おうかなーってね。……えへ」
「可愛くない、可愛くないから! というかなにげに私を巻き込むのはやめてちょうだい、私そういうめんどくさそうなの苦手なのよ」
「まーまーそう言わないでさ。ほら、握手」
「ちょ、ちょっと、やめ」
「シクヨロー」
幸村君はそういいながらありったけの腕力で私の手首を掴むと丸井君の手に手を重ねさせ、握手をさせた
あり得ない……。
巻き込まれる……。
「これでよしと、俺がいないときこの子に頼めば連絡いくから、伝えといて」
「おう、じゃあな、幸村君、また部活で会おうぜぃ」
「うん、じゃあまた」
「………さいあく」
そういいながら幸村君を見るといい笑顔で笑っていた