「お前さん、優等生でとおっとんじゃなかと?」
屋上にいくと哀川友がこの前俺がねころんどった場所におった。
「………そんなわけないじゃない、こないだって授業中にあなたとあったでしょう? 結構サボってるわよ、私は」
「そりゃ、不良なことじゃな」
「よく言われるわ」
哀川友の少し隣に腰をおろすとこちらを睨んでくる哀川友、なんじゃか、珍しいタイプの女じゃなと思った。だいたい俺をみるとビクビクする女や媚び媚びの女が目につく、女友達はいるが、ファンクラブの奴らにほとんど潰されとる
だから、物珍し感じがしちょる。
「なんで横に座るのよ。授業中でしょ、教室戻れ」
「お前さん、それは自分にもいえることじゃろうに」
「……私はいいのよ、こういうのも仕事のうちだもの」
「サボるのがかの」
「ええ、よくコンを詰めすぎると言われるの、息抜きぐらいしなさいだって」
「じゃからって、サボり仲間を追い出さんでもよかろう?」
「サボり仲間って、言わないでくれるかしら、私あなたと一緒にされるの心外だわ。だいたいこないだあなたが訪ねてきたせいで私、いろいろあったのよ。めんどくさい」
「そりゃあ、ごめんナリ」
「心、こもってないのよ。ペテン師さん」
「そりゃあお互い様ってやつナリよ」
はあ、そんなため息をついた哀川友はこちらを見る。
「そういえば、お前さん昨日、気になること言っておったな」
「なんか、あなたに言ったかしら。昨日」
「俺を選んだ〜〜とかどうとか」
「ああ、あれ」
哀川友はその長い髪をかきあげるようにして俺を見る
「あなたが寝ていたこの場所私の寝場所なのよ」
「………まさか」
「邪魔だったのよね。せっかくサボってきたのに、寝られてるとね」
「………理由がショボいナリ」
「大層な理由があれば、戦争があってるわよ」
「大層な理由があれば場所取りのためだけに戦争を起こすつもりだったのかよ」
「ええ」
そんなバカな
「ねえ、ペテン師さん」
「……ピヨ?」
「私、教室戻りたいから、そのセクハラ紛いの手をどけてくれないかしら」
……いつの間にか手を繋いでいたらしい
びっくりナリ
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