何かを選択するとき、リスクが必要やってこと知ってるとは思うんやけど、選択したあと後悔することがないかちゅーたら、それはどんな選択をしてもそんなことはあらへんと分かっとる奴は結構少ないんや。

あの時やっとけばよかった、なんて裏を返せばあの時やらんとけばよかったって思うこともあるってことやろ? どんな選択をとってもIFを捨てられんちゅうか、どんな選択を選んでも後悔をするやなんて、全く、人間は難儀やと思わんか? それこそ何度でも選択を繰り返すことが出来たらええんやけど、選択を後悔するものに限って一度しかないことが多いんや。ならば選ばないちゅうのも一つの手なんやあらへんかな。

だから、どやろ、分からん言うんやったら、犯人なんて探さんでもええんやないん?探すって選択を放り投げてええんやないん?それはそれで選ばないということを選んでいる? あはは、なんやおかしなこと言うんやね。でも確かにそうや。そりゃそうや、選ばないとちゅう選択をしとる。つまり結局選んでも選ばなくても後悔はするってことなんやろな。
それならば選んでみたい?

そりゃ積極性があってええなあ。でも、その選択が間違いだったとき、どうするんやろね。
閑話休題や。

そろそろ学校でお嬢さんがいなくなったこと騒ぎ始めたで。

今はまだ警察には届けられてないみたいやけど、時間の問題ちゃうかなあ。
うん? ここにきて何日立つか? そやなあ、俺も全部を知ってるってわけやないんやけど、もう三日はたってると思うで。
そろそろ我慢の限界になってきたんちゃうん? 堪忍な、女の子を風呂にも入れさせんと閉じ込めてしもうて。手錠の鍵さえあればどうにかなるんやけど、やっぱり俺ではどうにもならへんねん。といったらなんや俺が犯人やないって主張しているように見えるやろけど、ほんまのことやから仕方あらへんな。手錠の鍵はない。持ってない。


「どうしてこんなことになったんでしょうか」
「思いつかへんの?」
「さっぱりです」
「お手上げ?」
「お手上げです」
「お手上げ侍?」
「お手上げ侍です」
「のりええな」
「いえいえ、それほどでも」
「あー」
「もんどー!」
「アーモンド?」
「アーモンドです」
「好きなん?」
「いえ、別に」
「ノリか」
「ノリノリです」

自分、面白過ぎるやろ。なんなん、それ。笑うわあ。


「照れますね」
「そういえば、どうしてってきいとったけど、本当に思いつかへんの?」
「Yes」
「発音ええな……。思い当たる節もなし?」
「ツッコミますね、ボケてないですよ」
「いや、ぼけてるとも思ってへんよ……」
「私、凡人ですから」
「思い当たることは何もない?」

そうか。ならなんで君は連れてこられたんやろね。こんな狭くて暗くて、どうしようもないところに。
君にきいたって分からんやろけどな。








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