ガラガラと教室のドアを開けて教室を覗くと気分が落ち込んだ、今にも倒れ込みそうになる。臭いも嫌だ、ワタクシはグラグラになる足を支えながら教室の中に入った。

教室に入るのにガクガクと体を震わせるだなんておかしいのかしら?
可笑しいのだとは分かっている、でも止められない。
教室に入るのはワタクシにとってもはや恐怖でしかなくなっていた。

自分の机にいくとかなりの異臭が机からする。
引き出しの中からは気持ち悪い虫の音、緑色の液体、鼠の尻尾らしきもの、ボロボロになった鞄、小刻みに揺れる虫の死体、いろいろなものが―――見えた
このドアに居るというのに分かってしまう


もっと近くに寄ってしまえばもっと見えてしまう悪態、汚れ、近くに寄れば寄るほど気持ち悪くなる、吐き気がする。

机の上には死を悼む花、その下には落書きだらけ、死ねと殺されろと書かれた表面、ギリギリと切り刻まれた後、彫刻刀で彫られたような深い傷、椅子にぶちまけられたペンキの赤、人が座れるかどうか危うい曲がった背中の部分。



ワタクシの机なのにワタクシの机じゃないみたい



人が勝手にいじった机なんて、みていて不愉快になるだけだわ。机をダンッと倒すと机の中のもの全部が教室に飛び散って、置いてあった花が花弁を散らしながら落ちる。鞄の中にあった教科書が焼かれて灰に近い状態で顔を出す、蛙の死体がそれとともに顔を出した



気持ち悪い
気持ちが悪い

鞄に触ると血が出た
どうやらヤスリか何かを仕込まれていたらしい
血を舐めるとどうしようもなく泣きたい気分になった。
目頭に熱さが集まる、痛い、痛々しくて痛い








蛙が[気持ち悪い[ああやっぱ[気持ち悪[虫虫虫虫[気持ち悪ぃ[死ねばいい[死ねばいいの[生きたくない[まるで[まるで[地獄[奈落だ[気持ち悪い[死ね[死ねばい[死ね[死ね[嫌いな[臭いが気持ち[気持ち[いや[いやだ[死にたく[死にたく[死にたい[死にたい[死にたい死に[気持ち悪い[気持ち悪い[死ぬ[愛?[テニ[ワタクシが[愛して[い[たのは[助けて[それは[嘘[つかえな[あ[アハハハハ[まるで[決められ[ラスト[狂った[死ね[死ね[死ね[気持ち悪い[死ね[死にたく[いや[た[て[死にたい





死にたい
死にたい死にたい
死にたい死にたい死にたい
死にたい死にたい死にたい死にたい









「あ、アハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!」

気持ち悪い、こんな世界、気持ち悪い



「アッハハ、いいですわ、いいですわ、ワタクシは死んでやりますわよ、死んでやりますわッ!クハハハハハハ、全く、気持ち悪い奴らばかりでしたわね!」

隣の女の席を蹴る
前の男の椅子を転がす
後ろの男の教科書を破る
み〜んな、いい気味

ワタクシが死んだ後悔いなさい

黒板に大きく死ねと書いた、マジックでも書いてやろうか、み〜んな死ねばいい。



「そうだ、遺書」



そうだわ、あの子
あの子にだって、ワタクシが死ぬ原因があるじゃない、あの子にだって
呪いをつけてやる


呪ってやる。


殴り書くように書くと、それと鞄を持って教室を出た。
出ていく前にドアを二三回蹴ってやるとドアがガコンと外れた、アハッ良い気味。

だいたい、この教室自体気にくわなかったのよ、気持ち悪い巣窟、全く、愚族共の集まりね、こんなところからようやく脱け出せて清々しちゃう。


階段をスキップで駆け下がると、振り回した鞄からボタボタと汁が零れる「あはは」きっと雑巾の絞りの残りかなにか「あははははひひひははひはははははひは」だろうとは思うのだけど「あははははははははははひはははひははひひ」もうそんなことさえ「ひっひゃひゃひゃひやゃゆゆゆややあああああああ」確かめるすべはなくて「はははひひひひああああああいあああははは」気にしないことにしてみましたわ「ひひひはひひゃあはははははははははひ」鞄がギシギシと音をたてる?たててる?「あはははははは」たぶんたててる「はははははははははははははははははははは」鞄の中身が出てくる「あひひははひひひ」汁以外にも一杯出てきた「たたただあああああああははふふひふははひ」虫、虫虫虫虫虫虫虫ムシムシムシムシムシムシムシムシムシムシムシむしむしむしむしむしむしむし「虫と虫と虫と虫と虫と虫と虫と虫と虫と虫と虫と虫」高かったコスメが「ぎったぎた」可愛らしいマスカラが「じゃぶしゅぶ」ファンデも「壊れてるうううああああはははふはははははははは」


全部全部、壊れたちゃった。

壊れた鞄を放り投げて、投げ出すと筆箱の中身が飛び散ってカラカラン〜なんて陽気な音がした。上にのって踏みつけると鉛筆とかはスグポキッて折れたけれど

さテと、じャあ、早くイ戸にムカイマシょウ









  
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