そして、翌日、私が学校に来たときにはすでに植太麗子は死んでいた

丸井君が壊したあの井戸の奥底で死んでいた

ご丁寧に丸井君はあの井戸を本当にチェーンソーでギッタギタの滅多滅多にしたらしい。



井戸の中で死んでいた彼女の体は水を吸って膨れ上がっていて、見るに絶えない姿だった。その死体を見た誰もがその痛ましい死体を見て他殺ではないかと疑ったが



だが、彼女が死んでいた井戸の近くには黒いハンカチと【もう耐えられません自殺をします。ワタクシが死んだら助けて下さらるでしょ】と女の子らしい、少し丸まった、でも綺麗な字で白い紙に書かれた遺書が置いてあった

植太麗子は自殺をしたのだ。


その遺書でさえ少しだけ偉そうに書かれていて苦笑しか出てこなかった。

なんで君、頼むって時に偉そうになっているんだよ。
そんなんじゃ、心優しい人だって手伝わないだろうに

だいたい、耐えられないって、なんなんだよ。そんなの―――辛いとか一言も言ったことなかったじゃないか。
私には、黒幕がいるってだけしか言わなくて、辛いなんて一言して言わなかったじゃない。

私は目を瞑る、数日前に会ったばかりの彼女
彼女は自殺していた


それは寒い、立春を迎えた日のこと



マフラーに顔を埋め、私は静かに黙祷を捧げる





(20110205≠君はこうやって私を舞台へ上がらせるのだろうか)





  
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