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×××
(月)
きょうは、となりのせきのにおうくんが、わたしにむかってガムをなげつけてきました。顔面で受け取ってしまい、かなり痛かったです。なんだよ、あいつ。手で渡せっての。というか、なんだよあいつ、なぜコーヒーとかマイナーな味を渡す?
ふつうイチゴだろ。
常識だろ。
どついたろかとおもいましたまる
7月10日
観察者:広瀬友里
広瀬友里はそう書かれた年季の入った紙束を、柳蓮二に手渡した。
広瀬友里といえば、最近テニス部副部長、真田弦一郎にテニス部マネージャーを推薦された、今注目の人物である。
「広瀬」
「なに、柳」
「これは部誌ではない」
「………」
「これは部誌ではない」
「………」
「これは部誌ではない」
「………」
「これは」「知ってる!」
広瀬友里は間が持たなくなり、強く叫んだ。
かなり冷や汗ダクダクだった。顔が真っ青で今にも倒れてしまいそうだ
「ほう、知っていたのか」
「あれ、どことなく、私って馬鹿にされた?あれ?」
「で、部誌のことだが」
「まさかの応答なし!」
「これでは弦一郎にましてや精市にさえ見せることができない」
「ツッコミに対してさえ、スルー?!」
「書き直しを要求したいのだが、いいだろうか?」
「………」
「書き直しを要求したいのだが、いいだろうか?」
「……ぐ、ぐぅ」
「書き直しを要求したいのだが」「分かりました……!」
いつもと同じ月曜日
(今日は、仁王君が部活中にめっさ元気よくて、イルージョンじゃなくても全国行けるよ、お前と思いました)
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