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  ×××






「まあ、取り敢えず、
▼仁王が仲間仲間になった!」

「先輩、頭大丈夫ですか?」

「赤也、救急車は何番だったかのう、110?」

「仁王、それ警察だし、つうか切原名誉棄損で訴えるぞてめぇ」

「俺にだけ理不尽な攻撃キター!」

「理不尽じゃあない、ただ不尽ではないだけで」

「不尽ってなんですか、仁王先輩」

「つきないこと」

「マジでか!」

「………」

「………」

「何故に二人して黙る?!」

「先輩のアホー」

「あ、ちょ、仁王先輩、勝手に俺の声で言わないで下さいよ!」

「おい、切原表でろ」

「理不尽!!」

「まあ、そんなことよりもじゃ」

「え、なに」

「お前さん達、図書室行くぜよ」

「なんで、ですか?」

「俺も知らん」

「何故、仁王が知らない!?」

「知らん知らん」

「いや、知らんのは分かったけどさ」

「知らん知らん知らん知らん顔知らん」

「どさくさ紛れてなに言ってんだよお前!」












取り敢えず図書室に来てみました



「つまり仁王も幸村様に呼ばれたと?」

「幸村…様?」

「つまり仁王も幸村様に呼ばれたと?」

「柳さんスキルが備わったったよ!この人」

「スロースキルじゃな」

「で?つまり仁王も幸村様に呼ばれたと?」

「こえぇよ!」

「うん、まあそうじゃな」

「俺、先輩達のマイペースさにがっかりなんですけど!?」

「私も切原の社交性のなさにびっくしてる」

「言葉の暴力だ!!」


扉に手を掛けてみる



「じゃあ、まあ、開ける?」

「また、誰かいるんですかね?」

「メンバー的に考えたらブンちゃんじゃな」

「え、桑原じゃねえ?」

「柳生先輩ッスよ!」

「ジャッカルに百円」

「じゃあ私は丸井に一円かける」

「お前ら、自分の選んだ選択肢を信用しろよ!!」

「切原、敬語っ!そして千円かけろ!」

「えぇー!!なんで俺だけこんな理不尽な!」





取り敢えず開けてみる






「!」
「………!」
「………………………………………………………………………………!」



ガッチャ

「お、おい、誰じゃ、見たとき一番最後に分かった奴」

「時間掛けすぎッスよ!」

「え、だって、いると思わないじゃん、だってあの人だよ?なにこれ、なんのサプライズだよ。つうかさ、仁王、お前スローじゃなくてスルースキルだから! いつつっこもうと考えてたよ!」

「『お前の覚悟はそんなものか』」

「その声は、眼鏡最強の手塚国光!」

「眼鏡、最強!? 手塚さんってそんな称号あったんッスか!?」

「え、ああ、大和先輩を入れちまえば違うけどね」

「ちょ、そのメタ発言止めて下さい」

「メタ最高ー!」

「仁王先輩、止めて下さい」

「えー、切原は勝ち組じゃけんのう」

「二人してメタ発言しやがって!」

「切原、てめぇ次敬語抜いたら幸村部長様に言い付けんぞ」

「すいませんでした(……部長様)」

「取り敢えず、どうするんじゃ?」

「スルーで行こう」

「……怒られてますよ?」

「切原がでしょ、仲いいもんね」

「仲いいって、先輩ッスよ?!」

「先輩でも仲はいいでしょ、私は苦手なんだけどね、何故ならばあのスキルが私の心を抉るから」

「ちゃちい心しとるのう」

「うっせぇぺてん師、ここで警察呼んであげようか?」

「プリ」

「誤魔化せると思ったら大間違いだよ、本当に」

「というか、取り敢えず入りません? 俺達ここから先どこ行くか知りませんし」

「だね」

「じゃな」






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