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鶏が鳴いていたであろう時刻の四時間後に私はお寺の中にあるといっても過言ではない四天王寺中学の掴みの正門とも呼ばれる神聖な場所を通りすぎた。
もちろんなことにずっこけたりなどしない、普通の学校の校門と同じような感じで普通に入っていった
たまに他校からお前らなんや、おもろいこと校門の前でやるらしいやんと偏見的なことを言われたことがあるから今ここで断っておくに、この学校確かに笑かしたもんがちやとか意味分からないような校訓を掲げているがやらない奴はとことんやらない
校門から入ってすぐするとパコンパコンとテニス部の練習をする音とそれに負けないぐらいの甲高い声が聞こえてくる。
この声援が聞こえるに、まだまだ時間はたっぷりありそうだ。時間を見るとまだ8時前、校舎に入るのもなんなので、適当なところに立ち止まって観客を見ていた。
あっ、得間さんがいる
いや、当たり前か。ファンクラブの人だし
隣にはちゃんと前原さんもいた。テニス部を見ている時の目は至福そうだな。
分かる気もする。私も財前君が試合しているときとか見ているのは好きだ。
一度、財前君に習ったこともあるし
しかしながらあれというのはかなり力がいって、財前君と一球勝負した時に私の腕の骨が折れて、痛い目にあった。
その後から断固として財前君も教えようとはしなかったし
財前君といえば、白石部長さんのことかなり尊敬してるよね。
確かにアレだけの模範解答のような公式すぎるテニスを見ていると感激しかもれないけれども
完璧なテニス、か
でも楽しくはないと自ら言っていたらしいし
どんな人間なのだろうか
白石蔵ノ助という人間は
同じ学年ながらも、全然知らないな
そういえば、どうして白石君はあの時教室に来ていたのだろう。
輪道さんをあの時の猛獣のような財前君から守るため?
でもそれならなんでクラスの前であんなにポカーンとしながら佇んでいたのだろうか
分からないなあ
それに彼は何故財前君が私の教室にいると気付いたのだろうか
そして、何故輪道さんにわざわざプリント配りだなんていう面倒くさいものを言い付けたのだろうか
何時もならば財前君達レギュラー陣には部長から渡すようにしているらしいし
輪道さんを特別と思っているという自己表示なのだろうか、それとも。
他に、なにかしらあるのだろうか
本当に分からない
(20110203/真実はなんなんだ)
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