ひなたぼっこ | ナノ


▽ 学級委員長委員会

洗濯物を取り込み、夕飯の支度までまだ時間がある。そんな中途半端な時間をわたしは持て余していた。事務の仕事は書類整理くらいしかできないし、今食堂に行ってもおばちゃんが来てるかどうか。


「あ、えりかさん!」
「三郎と勘右衛門くん!どうしたの?」
「委員会の合間に一年生達と甘味を食べようと思いまして」
「そっか、今委員会の時間か。がんばってねー」


途中会ったのは学級委員長委員会の二人だった。ちなみに勘右衛門くんは最初からいた。ただあまり喋らなかっただけで。この間のドクタケ事件(仮)の時はちょうど“お使い”に出ていたらしい。五年生の“お使い”がどんなものかはわからないけど、結構長い時間いなかった。それ以降は兵助くんといつも一緒にいたからよく話すようになった。


「よかったら来ませんか?」
「え?」
「そりゃあいい。庄左ヱ門達も喜ぶ」
「え、お、」


有無を言わせず連れて来られたのはある一室。ここで学級委員長委員会は活動してたのか。


「えりかさん!どうしてここに?」
「三郎達に拉致られたんだよ。庄左ヱ門くん、彦四郎くん、三郎みたいな大人になっちゃダメだよ」
「はい!」
「わかってます!」
「え、ちょっとえりかさん!?お前達も何元気に返事してんの!?勘右衛門も何か言ってくれよ」
「ん?いやえりかさんに同感だし」
「裏切り者おおお!!!!」


あれ、三郎ってこんなキャラだっけ?でも楽しく笑ってるからいいか、と思った。わたし、日に日に物事を深く考えなくなってる気がする。


「えりかさん、今度一緒にお茶しましょう!」
「そうだね、久しぶりにしようか!」
「尾浜先輩と彦四郎もどうですか?」
「いいな!じゃあ今度町に行った時に団子でも買ってくるよ」
「「わーい!」」
「庄左ヱ門…私は…?」
「……え?」
「か、勘ちゃん…っ」
「あれ、三郎まだいたの?」
「…っ、えりかさあああん!!」


わあ、二人共真っ黒だ。後半彦四郎くんと会話を眺めていると(恐ろしくて入れない)、抱き着かれた。わたしに振るな。


「がんばれ三郎…お姉さんは温かく見守ってるよ…」
「えりかさんまで!!!」
「えりかさんナイスー」


夕飯の支度までの時間、楽しくコントが続いた。



学級委員長委員会


***
連載初登場です勘ちゃんです。アンケートの結果、出して欲しいというのが一番多かったので出しました。夢主がトリップした当初からいた設定です。無理矢理感は否めませんがご了承ください。
100823

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