ひなたぼっこ | ナノ


▽ お残しは許しません!

六年生達は煎餅を貰ってしばらくしてから皆委員会で行ってしまった。わたしは初の食堂での夕飯作り。味噌汁とお浸しを頼まれて厨房に向かっている最中だ。たしかにあの人数分作るのは大変だけど、知識だけはあってよかったかな(家でよく作ってたし)。食堂のおばちゃんの作るものとは味が違うかもしれないけど、我慢してもらおう!


「えりかちゃん、準備はできた?」
「はい!あと盛りつけるだけです」
「わかったわ。じゃあ後はみんなそろそろ来るからA定食かB定食か聞いてもらえる?」


了解ですー、と自分でもわかるくらい間抜けな返事をして(いつもだよ)カウンターに立つ。おばちゃんていつもこれを両立してるんだよね、すげぇ。するとすぐに三年生が来た。


「あ…こんばんは」
「こんばんは孫兵くん、三之助くん、作兵衛くん、数馬くん、藤内くん。A定食とB定食どっちがいい?」
「僕はAで」
「私も」
「私はB」
「はーい。おばちゃん、Aが2つでBが3つです!」


奥からおばちゃんがはいよー!と返事をした。あ、ジュンコかわいいな、撫でたい。あと三之助くんが作兵衛くんの縄に繋がれてるのが気になった。


「みんな一緒だったんだね」
「ばったり会いまして。委員会が珍しく早く終わったんですよ。体育委員会とか珍しく」
「そうなんだ。あれ、でも左門くんは?」
「あいつはまだ委員会ですよ、会計委員会ですし」


あー…会計って終わるまで残されるらしいからね。あとで夜食でも持って行ってあげようかな。三年生達にお盆を渡したら次は一、二年生が来てそれぞれ頼んで行った。生兵伝が見れてお姉さんは満足です。あとは上級生か。


「おやまぁえりかさんがいる」
「喜八郎くん、何だいそれ。いちゃ悪いか」
「いやびっくりしただけ」


喜八郎くんは癒されるけど不思議くん過ぎて疲れる。とりあえず頼まれたB定食を渡したら、後ろから四年生の声が。


「あ、綺麗な色!でも毛先がちょっと痛んじゃってるねー」
「うわっ!?タカ丸…くん?」


待ってました、カリスマ髪結い。ただいきなり髪を触りながらの登場は止めてほしかったかな(本気でビビった)。


「はじめましてー、斉藤タカ丸です!話は兵助くんから聞いてたよ!」
「わたしもだよ。はじめまして、渡邉えりかです!」


まぁ嘘だけど。つか生タカ久々ですか、ごちそうさまです。


「ねぇねぇ、今度えりかちゃんの髪いじらせて!楽しそう!」
「わたしの髪?いいよ。短いけど」


ぜひお願いします待ってましたカリスマ髪結い(二回目)!そのあと三木ヱ門くんとケンカしたらしい滝夜叉丸くん(すっごい説明された)にもメニューを聞いて、あとはちょこちょこと五、六年が来た。五年生は兵助くんから話を聞いてたみたいで、案外さらりと自己紹介は終わった(ちょっと残念)。あ、そういえば会計委員のみんながまだ来てない。一段落したらおにぎりでも作って持っていこう。


ごちそうさまでした
(食堂は萌えの倉庫です)


((わたしニヤけてないかな…))


090404
100315修正

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