鬼灯 | ナノ



ナルト、姉ちゃん今日は遅くなるから、家に帰ってきたら鍵はちゃんと掛けるんだよ

わかったってばよっ

あとイルカ先生を捕まえてラーメン食べるのは今日だけ許す。ただし限度を知ること!

わかったってばよっ!姉ちゃん遅刻する!

あらもうそんな時間?いってらっしゃい、気をつけてね

おうっ!



















こんな所で、死ぬわけには…!

残念だな、死ぬんだよ

ぐ…ぅっ

ふん、九尾と言えどこの程度か

(こいつら…それが狙いか…!)

…やれ

やめ、ろ…触るな…!

往生際の悪い娘だ

、っあ…!?

腹の封印ごと消してやろう

あ、あ…あああああ!!!!






















「あー…」


視界に広がった木々に顔をしかめる。身体を起こすと額が汗ばんでいる事に気付き、一人苦笑した。いつも通り野宿したわたしは空を見上げ、淡く白み始めたそれを眺めてから腰を上げた。懐かしい夢を見た。全ての終わりで、始まりだったあの日の夢。きっとわたしは忘れない。まだ諦めていないから。


「さて、と。行くかな」


歩きだしたその遥か先に、今のわたしがいるべき場所がある。わたしはちゃんと、歩けているだろうか。

110129
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