■ え、そんなのアリ?
「黄瀬くん、順位発表を見に行きませんか?」
お昼過ぎ、女の子に囲まれた私の席へ割り込んできた黒子くん。
『え、もう順位出てるんスか?』
「はい。英語と数学以外はもう返ってきているでしょう?
さっき英語と数学の採点が終わったらしい。そして順位が出たから見に行こうとのことだった。
『うーん、じゃあ行こうっス』
女の子のブーイングの中、私は席を立った。
***
『あ、一番』
「……………」
『見て、俺学年首席になったっス』
「黄瀬くん、もとい名前さん………」
『え?』
「赤司くんに見つかる前に早退した方が良いですよ」
青ざめた顔で黒子くんが言った。
『なんでっスか?』
「死にたくなければ、黄瀬涼太じゃないとバレたくなければ今すぐに…。というか切実に帰ってください!!罪も無い貴女が死ぬのは嫌だ」
随分必死なものだから私は早退をすることにした。
もう少し黒子くんと一緒にいたかった。
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