■ ツンデレのせがむこと


またバスケ部に彼女が来た。緑間を上回るツンデレ。

しかし今日は黒子とイチャイチャすることなく真っ直ぐに赤司の元へ歩いて行った。

『赤司さん、保健委員長の苗字です。前回の討議でバスケ部の部員数が100人を超えたとのことで、保健室の備品を増やすことにしました。また、備品を提供することも決定しました』

「ありがとう。苗字、感謝するよ。相談した甲斐があった」

『いえ、こちらこそ』

「じゃあ、リストだけ欲しいんだが…」

『それならこちらをどうぞ。…私はこれで失礼します』

名前はキリリッとした顔で体育館を見渡す。そして黒子を見つけた途端に顔面がゆるりとにやける。

「…あ、すまない、苗字。できれば湿布をもっと増やし『テツヤアアアアァァア!!』


赤司の言葉を遮って黒子の元へ走り出す。

『テツヤ!!シュート練習!?』

黒子の腹に抱き着く名前。

「あ、名前さん。今日は練習見れないって…」

『委員会終わったから良いの〜』

「そうですか。頑張りましたね」

ボールを放つ。するとゴールポストにボールが吸い込まれる。

黒子はシュートが成功して嬉しそうだ。

『テツヤ、カッコイイ!!もっかい!!』

「…たぶん出来無い気がします」

『じゃあ、委員会頑張ったご褒美を頂戴』

文脈が随分とおかしい。が黒子は気にすることなく、仕方ないですね、とキスをした。











***











「涼太」

「なんスか?」

「五倍…」

「何で!?」

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