■ ツンデレはモデルを嫌う
「黒子っちいぃ!!だいすきぃ!!」
珍しく黒子が黄瀬を褒めた。教育係依頼の話だ。
「死んでください」
『そうだ。しーね、しーね』
「ヒドッ」
名前はブスッとした顔で黄瀬の肩をボカボカと殴った。
『テツヤに褒められたくらいで調子にのるとか何様ァ〜?』
「名前さん、ガラ悪いです」
黒子が名前の腕を引いて抱き寄せた。
「二人がセットになると怖いっス…」
『テツヤ!アイツはダメな人だよ。いつも純粋な心の乙女を口説いて嘲笑っているの!』
「……黄瀬くんは最低ですね」
「…違うっスよぉー…」
黄瀬がショボンと肩を落とした。
『だからテツヤに近寄ったら変な噂を言ってまわるからね!!』
「え!?ちょっ。それは止めてほしいっス」
「名前さん、あまり黄瀬くんをいじめないでくださいね」
黒子は名前の頭を撫でると、それに応えるかのように抱き着いてくる。
『いやっ!!あんな野郎にテツヤが汚されてるなんてっ…!!』
「どっちにしろ俺の扱いが酷いっスよね!?」
それでも彼女を甘やかしてしまう。黄瀬に心でゴメンと謝る黒子。
ツンデレは害虫を嫌います。
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