■ 4秒


「というわけでメンバー紹介です」

黒子が司会者となり、ホワイトボードの前に仲間を立たせた。

『……』

全く乗り気じゃない名前を無視して黒子は続ける。

「司会はボク、黒子テツヤです。では乗り気じゃない名前さんもノリノリで行きましょう」

黒子が青峰と黄瀬に近づく。

「この二人は青峰ガングロ大輝くんと黄瀬デルモー太くん、その次に天帝赤司征十郎さま、次にむら「テツゥゥウ!!」

メモ用紙を見ながら言っていた黒子は何だと顔を上げる。

「何か俺たちの名前がおかしなことになってたっス!!何スか!?モデルー太って」

「デルモー太です」

『もう良いから早く進めてよ…』

名前が不機嫌そうに黒子たちを眺めた。

「一応、シナリオは赤司くん手作りなので悪しからず」

黒子のセリフに赤司がウンウンと頷き、青峰と黄瀬が黙った。

「では、続きを言います。身長が高い人は紫原敦くん。高校時代は女の子でした」

『え"』

「違うよー?勘違いしないでね」

紫原がお菓子をかじりながら否定をした。赤司がギリギリと紫原の足を踏む。紫原は痛くなさそうだが。

「次に、火神大…、タイガーちゃん」

「黒子、今シナリオを読み変えただろ」

「彼は帰国子女で胎児のとき細胞分裂が出来ずに生まれてきてしまった為、人面クルマエビで可哀相な子です(赤司談)」

『……………』

黒子が一歩ずつ進む。

「彼は緑マシーン太郎くんです。天帝赤司くん曰くロリータコンプレックスに悩めるヘンタイメガネだそうです」

「…誤解なのだよ」

『お前は悪いが誤解とは思えん』


「以上!篭球同好メンバーです」

深々と礼をした黒子。名前は座っていた椅子を蹴りあげた。


「あ、マジで花柄パンツじゃんかよ!!」

「大輝…シネ、しね」



『もう帰るっ!!テツヤくん、もう帰って来なくて良いよ』

赤司が青峰の制裁をしている間に睨みつけた。

「まぁ、そう言わずに」

黒子が名前の手を引く。

『黙れ!破局決定だね』

「それはちょっとイヤです…。というか貴女も篭球同好のメンバーですからね」

『やだ!!つか、ろうきゅうって何!?』

ピタッとメンバーが固まる。黒子が名前に耳打ちした。

「…バスケのことです」

『………ならバスケって言えよ。つかそんな同好会なんて真っ平御免だね。ヘンタイ同好会がっ!!』


名前が怒鳴った。

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