■ 2秒

 デスクの上に設置されたベットに寝転がる。
 いわゆるユニットデスク。
 ちょっと高くて怖いが寝てしまえばこっちのもんだ。
 と思ったが、寝れなければ意味がない。

『(どうしよう、怖くて寝れない)』


 仕方なく起き上がると天井で頭をゴンッと打った。

『い"っ!!』

 思わず猫背になる。見渡すと荷物が置かれた暗い部屋。コンタクトレンズを外した視界ではぼやけていて、枕元に置かれた眼鏡ケースから黒い縁の眼鏡をかけた。
 すると窓際で何かが動いたような気がした。
 少々、気味が悪いが梯子を降りてよく見てみる。
 ピントの合わない眼鏡に映りこむのはぼんやりと光るもの。
 そうして黒い物体。
 少しずつ近づいて来る。その黒い物体の大きさがハンパなく、しかも形は人にそっくり。


『う、ぎゃああああああぁぁぁああああっ!!いやああああああああぁぁぁああ!!!!!!』


 泣きながらその場を逃げ出した。



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