■ 3秒


 二人の名は青峰大輝と今をときめくモデルの黄瀬涼太。
 黒子の中学からの友達である。

「何故か赤司くんまで来てますが気にしないでください」

「あれ?赤司っち帰ってきてたんスか?」

「知らなかった。つか京都の大学だろ?アイツ」

 リビングに入ると三人は固まった。



『うわあああん!!』

「大丈夫、テツヤは天然記念物だから大目に見てあげて。ああ見えて好きな子を食べたいロールキャベツだからね」

 しっかり名前を抱きしめ背中をポンポンと叩く赤司。

『おかあああぁぁあさぁん!!』

「よしよし」

「「……………」」

 青峰と黄瀬がチーンと効果音がつきそうなくらいの無表情で見ていた。
 

「ちょっ!?赤司くん!名前さん!何やってるんですか!!」

 ベリッと引きはがすと黒子は名前の手を掴んだ。

『触らないで!キス魔!!』

 黒子があからさまにショックを受ける。

「別にキス魔ではないですから…」

「テツ…、そんなに欲求不満だったのか」

「黒子っち、女の子紹介しようか?」

 口々に好き勝手言われ黒子の心に刺さる。

『というか、テツヤくんって意地悪だし、ヘンタイだから接触禁止』

「名前、男は皆ヘンタイだよ」

 赤司が真顔で前髪をハサミで切りながら言った。

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