■ 2秒



 乱暴にドアを開け放つ。真向かいの扉を開け、駆け込み叫んだ。

『テ、テテテテツヤくん!!おばけが!でだっ』

 途中で何かが顔面に当たり名前は倒れた。

 パチンと電気が点き、眩しさに俯く。


「って、泥棒はどこですか!?」

『ど、泥棒じゃなくて…』

 俯き様に言うと、黒子が駆け寄り名前を起こした。

「じゃあ、何が…」

『お化けが…、私の部屋に』

 鼻の下辺りに温かい感触。鼻水かと思い、名前は慌てて鼻を隠す。
しかし、啜っても啜っても流れて来る液体が手から漏れだしパジャマを汚した。
真っ赤な雫が染みを作る。

「ちょ!?鼻血が!すいません、ボクのせいで」

 黒子が床に落ちていたティッシュ箱を掴み鼻血を丁寧に拭いてくれる。

『ご、ごめっ!!』

 恥ずかしさが込み上げ、顔が熱くなった。

「てっきり泥棒が入ったのかと思ってバスケットボールを投げちゃいました」

『いや、こっちこそごめんなさい』

 黒子に連れられリビングに行く。




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