■ 月明かりの下で、誓った想いは永遠に

 誰かの会話が聞こえた。目をうっすら開ける。

「いえ、時が満ちるのを待つんです」

 だいたいそんなような内容が聞こえた。
 実際どうだったかは分からない。

『………』

 名前が目を瞬かせると、体が重くなった気がした。
 視界には淡い水色の髪が揺れていた。

「…必ず迎えに行きます」

 額に写真に写っていた男の子の唇が触れた。

「その時まで、待っていてください」

 おやすみ、と優しい声が鼓膜を揺らした。


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