■ ボクを振るつもりですか?

 再び、黒子の唇が名前の唇に触れた。遠慮がちに開かれた口から、侵入する。今すぐにでも脱がして襲いたい衝動に駆られたが、ぐっと押さえ込む。
 くちゅ、と唾液がなると、名前の頬が色づく。そして、だんだんと力が抜けて、抵抗なんてしようにも出来ないようになっていた。

「あ、う…、く、ろ」

 黒子を呼びかけていた唇の内側、舌を搦め捕る。
 驚いたように名前の目が開くが、すぐにトロンとする。
 交差する唾液が口から溢れた。

「好き、なんです…」

 それだけ呟いて、目一杯に口を塞ぐ。酸欠になるまで塞いでやる。
 名前が苦しそうにもがくのを押さえて、顎を掴んで更に密着しながらふさぎ込んだ。
 そのうち、動けなくなった名前が黒子を見つめたまま、固まるのを確認して離れた。

「ボクと付き合ってください」

 愛しい名前を見つめていると、すべすべの肌へ触りたくなる。
 黒子の手が本能の赴くままに、名前の上の制服を剥いだ。キャミソールをなぞると、名前が首を横に振る。

「ボクを振るつもりですか?」

 ブラとキャミソールの紐に指を引っ掛けて、そこに舌を這わす。

「振るのなら、前戯無しに襲わせてもらいます」

 名前の足を撫でると、黒子はにやりと笑った。
 名前はただ青ざめて黒子を見ていたが、そのうち腕を伸ばして黒子の首にまわして引き寄せる。

「襲われるのは嫌だけど、黒子くんは…、きらい、じゃない」

 黒子が驚いているのが雰囲気で分かった。
 それでも、その言葉が聞きたかったと言わんばかりの抱擁が名前を包んだ。






黒っぽい黒子くんと私。

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