私に向かって刀を振りかぶるその姿は、最後の力をふりしぼって、なんて表現が似合うと思った。

確実に斬ったはすなんだけどな。


とにもかくにも、もう終わったことと思って刀を鞘におさめていた私には、手も足も出すことができない。


要は完全に油断しきっていたわけだ。




ガキイイン!

「だからお前はツメが甘いんでさァ」
「なっ……!隊長!!」


油断していた私とは逆に、予想通りとでも言いたげな表情で攘夷志士の刀を受ける隊長。
隊長は力で押し返し、攘夷志士は隙ができた瞬間に後ろの隊士によって取り押さえられる。



あっという間の出来事だった。


私はこの仕事の厳しさを改めて思い知らされた。



20120922



 
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