屯所の廊下を歩いていると、近藤さんと土方と名前が話しているのが見えた。



「こんな所で何話してるんですかィ?」
「おお総悟!ちょうど良かった。いやぁ、実は総悟に」
「え?俺が副長に昇格する?そりゃ良い計画でさァ」
「んなわけあるか。続けてくれ、近藤さん」
「…いやね、総悟の隊に名前ちゃんを入隊させようって話が出てな」
「!!、一番隊に、ですかィ?」
「ああ」



全く想像していなかった言葉に驚く。

そう言えば名前はまだどの隊にも属していなかった。
だけど、どうして一番隊に?
いや嬉しいけど。




「名前ちゃんも大分真選組に慣れてきたみたいだし、そろそろどこかの隊に配属させようと思っててな」
「で、俺と近藤さんで話し合って、見たところ仲の良さそうなお前がいる一番隊に決定したってわけだ。あの実力があれば、一番隊でも心配いらねェだろ」
「なるほどねィ」



確かに一番隊は多くの事件に対して最前線で戦うことが多く、とても安全な隊とは言えない。
安全な隊があるわけじゃないけど。

でも名前はそこらの隊士よりよっぽど強いから問題なさそうだ。



「というわけで、不本意ながらお世話になります、沖田隊長」
「ハッ。こっちこそ願い下げ、と言いてェところだが近藤さんの頼みとあっちゃ仕方ねェ。良い下僕にしてやらァ」
「ははは、隊長も面白いことを言いますね。下剋上、という言葉を知っていますか?一番隊はもらったも同然」
「一番隊くらいテメェにくれてやりまさァ。その頃俺は副長なんでねィ。下剋上、という言葉を知ってやすかィ?土方コノヤロー」
「テメェ総悟!調子乗んなよ!!」
「トシ、総悟、ちょ、頼むから落ち着いてェ!!」



これからは少し、ほんの少しだけ、仕事をしてみるのも悪くない、…かもしれない。


20120327



 
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -