「お、沖田隊長!?」
「……」


俺の腕の中で困っている名前に、口角が少し上がるのがわかった。



「こうしたら、テメェの不細工な泣き顔も誰にも見られないで済むだろィ?」
「……」
「だから、思いっきり泣けばいいんでさァ」


そう言うと、ぷつりと糸が切れたように泣き出した名前。



「うぅっ、隊長のばーか」
「あぁ」
「別に好きなんかじゃないです!」
「あぁ」
「むしろ、いつもいつも本当に、ムカついてしょうがないですよ!」
「知ってる」
「……でも、困った時に助けられるくらいには、仲良くしたい…!」
「……」



正直、なんて返せばいいかわからなかった。

こいつがこんな風に思っているだなんて、俺は想像もできなかった。


「隊長だけじゃないです!局長や副長や、他の隊士の人とも、もっと距離を埋めたい」
「……」
「ちゃんと、仲間になりたいんです」




20120313



 
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