「よぉ、名前。こんなとこで何告白されてんですかィ?」
「な、沖田隊長!見てたんですか!?立ち聞きですか!?どちらにしても悪趣味です!!」
「痛ェ!俺はたまたま通りがかっただけでさァ。大体あんなところ、誰が見てたっておかしくねェ」
「う、まあ、そうですね」



それについてはすみません、と頭を5゚くらい下げた名前。
おい下げる気ねェだろこいつ。



「で?俺のことが好きらしいじゃねぇか」
「そこも聞いてたのかよ。誰が誰を好きなんですか!」
「素直になれないだけなんだろィ?」
「うざいですその顔!」
「痛ェな!さっきからその紙袋!」


俺はさっきから名前が俺を叩くのに使っている小さな紙袋を見る。

正直地味に痛い。



「何でィそりゃ。さっきのヤツにもらったんですかィ?」
「っ、違いますよ!」
「だから痛ぇんだよ!叩くんじゃねェってさっきから…」



俺はそれ以上言葉を続けることができなかった。

名前が悲しそうで泣きそうな顔をしていたから。





20120309



 
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