「あ、何してくれてんですか沖田隊長!」
「テメーがボケボケしてんのが悪いんでさぁ。恨むなら自分を恨みやがれ」
「いくら脱ひょろひょろを目指すとは言え、人の食べ物を取るなんて動物ですか」
「ゴリラに言われたかねぇや。食い意地はりすぎなんでぃ」
「エビフライは大好物なんだぞどうしてくれる!」



隣でギャーギャーと騒ぐ馬鹿二人。朝から騒々しいなこいつら。



「ほらよ名前。俺のエビフライやるから、メシぐらい静かに食え」
「ふ、副長…!ヤバい、見直しました。男前。」
「うぉ、馬鹿くっつくな」
「副長ってあれですよね。いじられキャラだけど、最後には優しさでかっさらっていくおいしいポジション。どんだけ」
「何が言いてぇんだテメーは」
「やだなー褒めてんのに」



もっとましな言い方はないのか。
本当に口だけは達者なやつだ。
いや、実力もあるけど。


隣からくっついてくる名前を引き剥がそうと体の向きを変える。


「…何睨んでんだ」
「え、やだ沖田隊長何考えてんですか。エッチー」
「いやテメーが何考えてんだよ」
「心配しなくてもゴリラで興奮すんのはゴリラか近藤さんくらいでさぁ」
「え、俺もなの?総悟」
「誰がゴリラじゃ悪趣味アイマスク!」
「テメーの価値観と一緒になるよりましでィ」
「え、無視なの?総悟」



また言い合いが始まった。

とりあえず俺が静かに食事できる日は来ないだろうということだけはわかった。



20120303



 
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