「初めはキムラスカ人かと思いましたが…異世界の人間となれば、拘束するわけにはいけませね。」
「俺をどうするんだ…?」
「とりあえず、こちらの事情が済むまでま保護しておきましょう」
「何か用事でもあるのか?」
「僕たちはピオニー9世陛下の勅命で平和条約締結の親書をインゴベルト6世陛下にお渡ししに行くところなのです」


……………よく分かんねぇけど…まっ、いいか!


「では、私たちはここで」
「えっ、どこ行くんだよ」
「エンゲーブという村に少々用事がありまして…」


異世界の村か…行ってみてぇな…!!


「ジェイド。折角ですし、ロイドも連れて行きましょう」
「イオン様…?」
「急に異世界から来て戸惑ってると思いますし…
何より、早くこちらの世界に慣れるべきだと僕は思います。そのためにはまず行動していくべきだと…」
「………そうですね。ロイド、貴方はそれでよろしいですか?」
「いいのか!?よっしゃあ!」


そう言うと、イオンと目が合った。イオンは優しく俺に笑いかけた。顔が熱くなるのが分かる。うわっ、可愛ぃ…


「あー、そうそう。ロイド、勘違いしないでくださいよ?」
「何がだ?」
「イオン様は男なので」
「男ぉ!?」
「やーっぱり勘違いしてたんだ!顔赤くしてー…ロイドってそういうのが趣味なのかと思ったよー!」
「そ、そういう趣味って、俺は別に…!!」
「顔がそういう趣味なのを物語ってますよ。実は恋人は男…とか…」
「だぁー!!違う違う違うー!!」
「否定してるところが怪しいー!」


もう否定するのは止めよう…でも、当たってるような当たってないような…
ゼロスとはそういう関係になりかけてたし…向こうがキスとかしてくるし…!!!
でも、俺はそういう趣味じゃねぇんだよ!!!!!

急に…この世界でやっていけるか不安になってきた…