国境を越えて、カイツールに着くと、魔物の鳴き声と破壊音が聞こえた
空では魔物が飛んでる。何だ…?何が起こってんだよ…!!


「あれって…根暗ッタのペットだよ!!」
「根暗ッタって?………ひっ…」


アニスはガイの胸を叩いた。その瞬間、ガイは小さな悲鳴を上げた
ガイって女嫌いなのか?ゼロスとは正反対なんだな


「アリエッタ!六神将妖獣のアリエッタ!!」
「わ、分かったから触るな〜!!」


…ガイとアニスはあれでいいとして…早くしないと港にいる奴等が…!!


「くそっ!!」
「ロイド!?」


剣を抜き、誰よりも先に港へと向かった。絶対…死人なんて出させるか…!!


港は酷い状況だった。物も壊されていて、怪我人も多そうだ…
六神将だっけ…?こんなことして何になるっていうんだよ…!!
そう思っていると、体が宙に浮いた気がした…違う、本当に浮いてる!!


「な、何だよっ!?」


服の襟をアリエッタとかいう奴のモンスターに捕まえられていた
下を見ると小さい女の子とヴァンがいた。あれがアリエッタ…?


「ロイド!?…アリエッタ!!誰の許しを得てこんなことをしている!!」


ヴァンがそう言うと、港の入口からルークたちが走ってきた


「やっぱり根暗ッタ!!人に迷惑かけちゃ駄目なんだよ!!…って、ロイド!?」
「………ごめん、捕まった…」


モンスターの爪が服に突き刺さり、逃げたくても逃げられない
俺、どうなるんだろ…何かあれば天使化して逃げられたらいいけど


「アリエッタ、根暗じゃないモン!!アニスのイジワルゥ〜!!」


この女の子がこんなことを…?何でこんなこと…


「何があったの?」
「アリエッタが魔物に船を襲わせていた」
「総長…ごめんなさい………アッシュに頼まれて…」
「アッシュだと…」


その瞬間、俺を捕まえている魔物はアリエッタに近付き、アリエッタはモンスターの腕に捕まった


「ロイドと船を整備できる整備士さんはアリエッタが連れて行きます
返して欲しければ、ルークとイオン様がコーラル城に来い…です。2人がこないと…2人は………殺す…です」


アリエッタがそう言うとモンスターは飛び立った。何で俺、巻き込まれているんだ!?
いや、こっちに来てから既に色々巻き込まれているか…その整備士と一緒に脱出出来たらいいけどな…




 →