「分かった…俺、やるよ!」
『本当ですか!?』
「このまま黙って見過ごすわけにもいかないからな…」


俺がそう言うと、マーテルは微笑んだ。そして、俺の手を優しく握ってきた


『では、貴方に私の力を与えます』
「力…?もう天使化出来るだけで十分なんだけどなぁ…」
『まだ貴方は天使化を完璧に使いこなせていません。なので…私のマナを貴方に与えます』


確かにまだ力を使えこなせていない。だからさっきも倒れたんだ…


「じゃあ、魔法が使えるのか?」
『はい。ですが、体がマナによく慣れるまでは…』
「分かった。ありがとな、マーテル!」


俺もジーニアスや先生みたいに魔法が使えるようになるのか…!!!早くやってみてぇな!!!


「あ…そういえばさ…俺、急に弱くなったんだよ…何でか分かるか?」
『それは多分…こちらの世界が私たちの世界とは違うからでしょう』
「確かジェイドが言ってた音素とか?」
『はい。こちらの方々の体内には音素がありますが、私たちの体内にはマナがあります。それが関係していると思います』
「そうなのか…ありがとな!」


だから急に弱くなったのか…また強くなればいい話だよな!剣の振り方とかを忘れたわけじゃないし


『では、また…健闘を祈ります』
「うん…じゃあな!」


俺は再び1人だけの暗闇の世界へ。そして、目を開けると、眩しい光が待ち構えていた