「で、ジェイド。話って何だよ?」


ジェイドについて行くと甲板に出た


「貴方の世界についてお聞きしようと思いましてね…」
「…分かった。少し、長くなるけどいいか?」
「ええ、構いませんよ」


俺はジェイドに俺がいた世界のことを話した
シルヴァラントとテセアラのこと。世界再生の旅、神子のこと
あと…ハーフエルフたちとの関係。エクスフィアのこと
天使やクルシスや…組織のことも………全部話した
俺が旅してきたことも含めて、全部…


「では、ロイドがここに来たのは…そのマーテルという方の力でですか?」
「俺もよく分かんねぇんだよな…急にこっちの世界に飛ばされて、それに…」
「それに?」
「よく分かんねぇけど…急に弱くなったんだよ…!技は使えるのに全然敵に攻撃が効いてなくて…まるで、世界再生の旅に出る前みたいに…」


ジェイドは指で眼鏡をくいっと上げた


「そうですか…」
「俺、これからどうすればいいんだ…?」
「………そうですね…まぁ、今は我々の傍にいてください。全てはインゴベルト六世陛下に親書を渡してマルクトに戻ってから決めましょう」
「俺…ジェイドたちと一緒にいていいのか?」
「はい」


そう言われ、少しほっとした。居場所に困る必要なないんだな…


「ロイド、ジェイド」
「イオン…?」


急にイオンが俺たちに声をかけてきた


「どうしました?」
「すみません。勝手に話を聞きました…ロイドのことなのですが…僕の臨時の導師守護役になってもらえませんか?」


導師守護役ってアニスの役だろ…?臨時でもそんなこと良いのか…?


「今回みたいにアニスと離れたときのために…よろしいですか?」
「俺はいいけど…なぁ、ジェイド…これっていいのか…?」
「まぁ…実際は導師守護役でない者にその権利はありませんが…イオン様がおっしゃるのならよろしいでしょう」
「分かった…イオン、アニスは何て?」
「アニスからも承諾を得ました」


アニスも納得したってことは…いいんだよな…?


「分かった…俺、やるよ!」
「ありがとうございます!」
「ロイド。このことは内密に…」
「分かってる」


俺もイオンを護れるんだ…!イオンはあの時、俺を護ってくれた…だから、俺も…イオンを守るんだ…!
話が終わると同時に兵士が俺たちのところに来た。ルークが協力してくれるらしい


「俺、ここにいるよ」
「そうですか。では、また後で」
「ああ」


俺はその場に残り、ジェイドたちは部屋に戻っていった