帝国学園に幼等部から在籍している私は、頭が悪い。
 
幼等部からいる子がみんな頭が悪いわけじゃない。寧ろ英才教育を受けていて賢い子の方が圧倒的に多い。英才教育を受けなかったから頭が悪いのではない、私が努力を怠ったから頭が悪いんだということくらい自分でも重々承知だ。
でも中学二年の段階で高校の内容を組み込んだ問題が出題されるほど帝国の定期考査は難しい。あんなの反則、解けるわけないじゃない!(それでも平均点が全科目7割越えなのも反則だ)私の脳でそんな高得点を獲得するのは難しい。
 
 
・・・結局何が言いたいのかというと。
私は先日の定期考査で、10科目中5科目追試処分を戴きました。
 
「凄いでしょ、半分は追試じゃなかったんだよ!!」
「・・・何て言ったら良いものやら」
 
私の言葉に頭を抱えているのは幸次郎。私に用事があるとかで教室まで訪ねてきてくれて、定期考査の話になって。結果を報告したらこうなった。あれー?
 
「で、追試はいつなんだ」
「来週の月曜日」
「科目は」
「英語演習、古典読解、数学研究、化学研究、物理演習」
「・・・そうか」
「えへへ。でも世界史研究と日本史研究は1位だったよ」
「・・・・・・相変わらずだな」
 
私の数少ない自慢を聞いて幸次郎は頭を撫でてくれた。
幸次郎とは幼等部からの友人で、最近付き合い始めたばかり。告白は勿論幸次郎から。その時の幸次郎ってば・・・あ、この話はまた今度ね。
 
幸次郎は私をまじまじと見てから、溜め息を吐いた。
  
「それじゃあ俺の計画は無駄だったようだな」
「え、何の話」
「今週の日曜は休みになったんだ。佐久間のやつが追試に引っかかってな」
「やったね!!佐久間はいつも私の味方だ」
 
冗談で言ったのに、佐久間が引っかかったのは物理演習だけだ、味方じゃないとへそを曲げ始めた。幸次郎が露骨にヤキモチを妬くなんて滅多にないから見てて面白くてつい笑った。
 
「せっかく日曜は中野と出掛けようと思っていたのに。日曜は佐久間の面倒を見るに決定だな」
「あああああ幸次郎様!!それだけは勘弁してください、私の勉強を見てください!!」
 
私が慌てて泣きつくと幸次郎はちょっと満足そうな顔をしていた。さっき私が笑ったことに対する仕返しなんだろう、負けず嫌いなのは昔かららしい。
そういうわけで日曜は幸次郎の家で勉強会ってことになった。
 
「ありがとー幸次郎大好きー!!」
「・・・ところで何故俺の家なんだ」
「だって私の家に参考書なんて一冊もないよ・・・って、痛っ!!何でデコピンするのー!?」
「愛故に、だ」
 
幸次郎の愛を無駄にしないためにも、頑張ることにします。
 
 
luv is a Poison!
  
 
(今日も知らぬうちに)
(幸次郎の毒牙にかけられる)

 
 
 
 
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よく意味はわからないけど
源田君にでこぴんされる話が書きたかっただけ^^
love⇒luvなのは仕様。ちょっと阿呆っぽい子を夢主にしたかった。

 
 
 
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